早嶋です。
ロングテール、昨年の秋頃よりインターネット業界で頻繁に出てくるようになった言葉です。
2:8の法則や、パレートの法則で知られていたように、売上品目の上位20%の売上が全体の80%の売上となっている、という経験則がありました。しかし、この状況はインターネットを使ったビジネス・モデルの出現によって大きく変わってきています。
ロングテールは、これまでは死に筋商品として考えられていた売上品目の下位80%に相当する商品郡が、インターネットによるビジネスの到来によって日の目を見るようになった、という考えを示します。
書店の例で見てみましょう。インターネットが登場する以前、本を取り巻く環境は出版社と流通業者と書店でした。書店は、店舗や倉庫在庫の制約から売れ筋の本で収益を稼ぎ、たまにしか売れない本による損失を補うビジネス・モデルでした。
しかし、インターネットの出現でこのモデルが根本から変わります。実店舗のバーンズ&ノーブルは陳列スペースに制約があり13万品目の販売が限界でした。しかし、アマゾンのようなビジネス・モデルは在庫の制約が少なくなるため230万品目の販売が可能となっています。実際、アマゾンでは販売数上位13万品目以下の書籍販売の販売額積算が、売上全体の57%に達するという推計があります。
実店舗と仮想店舗のビジネス・モデルの違いによってロングテールが注目を集めるようになったというわけです。ただし、ロングテールを作り出すには、ニッチな商品郡を顧客の目に付くような仕組みを構築する必要があります。アマゾンは、この仕組みをインターネット上でつくりだし効果を上げているのです。
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