早嶋です。
7月24日付けの日本経済新聞に、05年の「主要商品・サービスシェア調査」の結果が載っていました。同調査は、調査対象の製品・サービスに対してそのシェアを調査したものです。調査方法は、対象製品・サービスを製造・販売・提供する企業や業界への取材、政府統計を基に日本経済新聞社が独自にまとめています。
調査結果を見ると、調査対象の100品目のうち9品目が首位交代となっていました。そのなかで、携帯電話端末は、松下電器産業が首位を奪還していました。近年はシェアをとることに重視するより、利益を多く取ることに重視する企業が増えているので、シェアの重要性は低くなりましたが、興味ある結果です。
携帯電話端末の2位はNEC、3位はシャープですが、シェアの割合は近差でした。日本の携帯電話は、多機能でライフサイクルがおよそ半年、長くても1年と短いのが特徴です。そのため、激しいシェア争いで生き残るためには、新機種を継続的に市場に出巣必要があります。このように新機種を次々に投入するには、莫大な開発コストが必要になります。業界でいわれている携帯電話の開発コストは、1機種当たり100億~150億円程度といわれます。
近年は、このようにコストがかかる開発を1社で進めるより、共同で開発する動向が強くなっています。今回のシェア調査の1位と2位の松下とNECも、今年の10月を目処に携帯開発会社を設立します。他にも、シャープ、三菱電機、富士通はドコモ、ルネサステクノロジ等と携帯電話端末の半導体を共同開発したりと各社協力関係を強めています。
世界のシェアを覗いてみると日本の携帯電話会社はまだまだ未熟です。今後、インド・中国の携帯電話需要増加によって、携帯電話市場は30億台に及ぶといわれます。この世界市場で主流となっている携帯電話は機能を絞って低価格な端末です。日本の携帯電話メーカーは世界市場のニーズと間逆の製品開発を行っているともいえますね。
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