早嶋です。
投資信託について考えてみます。世の中運用ブームで、投資信託も身近な言葉になってきましたね。さて、投資信託には、3つのメリットがあるといわれます。
①小額からはじめれれる
②比較的リスクが低い
③プロに任せておける
①小額の運用が可能ということで、例えば、1万円ポッキリの運用と、100万円の運用を考えてみましょう。利回り5%で仮に20年間投資したら(追加投資をしないと仮定)、100万円は、265万円になり、1万円は2万6500円です。これだと小額での投資はメリットが小さいですね。
そこで、前回説明したように、投資を複利+長期の組み合わせで考えて見ます。
Aさん:100万円を追加投資なしに20年間運用する
Bさん:毎月1万円を追加投資しながら20年間運用する
※2人とも年間の利回りを5%とする
上記の例で計算すると、10年を過ぎ始めたところでBさんは、Aさんの資産額を上回り、15年を過ぎたところでは、Bさんの資産は268万円、Aさんの資産は207万円と大きく差をつけていきます。つまり、小額であっても、追加投資を行うことで複利の効果を存分に享受することができるのです。
②のリスクに関してですが、世間で言われているほど投信のリスクは低くないようです。85年から05年の20年間のうち、年間で最大の収益と年間で最大の損失を拾ってみると、以下のようになります。
【1年間の投資収益幅の比較】
年間最大収益 年間最大損失
米ドル預金 29.9% -21.4%
トヨタ株式 49.9% -31.9%
TOPIX流動型投信 58.4% -37.5%
海外株式型投信 55.4% -33.3%
海外債券型投信 38.0% -25.9%
年間の最大収益が高いので一見、いいな、と思いますが、年間の最大損失も大きくなっています。通常、投資の世界では、このような変動の幅をリスクと呼びます。つまり投資の世界で言うリスクとは、期待する利回りに対しての偏差がどれくらいか?ということになります。リスクに関しては、長期で運用することによって分散することができますので、やはりここでも長期運用が効果的だといえます。
③のプロについてですが、96年から05年の過去10年間で、TOPIXを上回ったアクティブファンドの割合が50%を越えた年は、過去にわずか4回です。つまり6年間は、アクティブファンドの半数がTOPIXよりも低い運用実績だったことになります。プロに任せておけば安心というのもやや、疑わしいですね。これは、プロのファンドマネージャーの運用体制ごとに長所、短所があるのが原因でしょう。
①~③を見ると、投資信託が少し見えてきましたね。投資信託は文字通り、個別銘柄の『投資』を『信託』することなのです。ですから、投資信託の選定を、証券会社の営業マン任せにするのは良くないですね。投資家自身がしっかりとした運用ポリシーと持って、投資することが重要ですね。
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