早嶋です。
新任マネジメントに対して、マインドセットをする目的で以下のようなことを話させて頂いています。近年の状況に加えて、最後の不確定な次代の要素は追加しています。
マネジメントとして考えなければならないこと。
1)マネジメントの世界
マネジメントの基本は、企業が決めた方向性に対して、自分たちの管轄する部隊での役割を果たし、全体の成果を達成していくことです。
常に全体の成果から自分たちの部門の役割があることを理解していかないと部門最適に陥ります。そのため、全社戦略ー事業戦略ー部門の役割などのつながりを常に意識する必要があります。同様に機能部としてのマネジメントの場合も、全社戦略と自部門の機能、上流部門と下流部門の中での自分たちのいち付を常に考える必要があります。
それらを前提に
①時部門の目標を確認する。その目標をチームに理解させる。その歳、常に全社戦略のように全体から自分たちの部門の役割や意義を理解させることを忘れない。次に、その目標をいくつかの目標に細分化する。これは、どの目標を達成するためには、その期間にどの程度の結果を出す必要があるのかをチーム全体に認識させるためです。その上で、その細分化した目標をチームや個人に振り分ける。その目標は、同様の個人が達成する時に、どの程度の成果や結果を出す必要があるかを先にイメージさせ、同様に細分化していく。
目標全体を結果目標とした場合、それらを細分化した通過目標に落とし込み、最優的に、その通過目標を達成するために、どの程度の行動をおこなう必要があるのか?をチーム全体が考えれる状態を作り、それらを計画として管理して、結果ではなく通過目標を達成するための行動に管理を行う。
②上記からわかるように、マネジメントの仕事は自分含めた2人以上のチームになることが多い。従って、自分が自分の力で成果を出す発想から、チームでチームの力を最大限掛け合わせてチームの足し算以上の成果が出るように考え指揮をとることを忘れない。当然、チームの力量が不足する当初は、個人の力でなんとかすることは必要だが、その取り組みを日常にするとプレーヤーになってしまう。マネジメントは人を介して成果を最大限高めることを常に考える。
③ということは、マネジメントは2人以上のチーム。必要に応じて上流工程や下流工程のチームの個々人の能力や経験や得手不得手を把握して、成果をチームで達成するためには、どのようなギャップがチームとしてあるかを常に把握するように務める。そして、このギャップを埋めるための一つの方法に部下やチームの育成を無視してはいけない。マネジメントの時間を10としたら人材育成の時間をはじめから20%程度は確保する必要がある。
以上が基本的なマネジメントがやるべき行動になる。
2)リーダーシップの世界
マネジメントは加えて、組織の視野を広げて、事業部、もしくは企業全体としての大義名分、あるいは事業目標を達成するために、常に日常業務に対しての改善を考え、それらを自分やチームを巻き込んでどんどん良くすることを考える必要がある。マネジメントはどちらかと言えば、上から言われたことを完璧に何とかする(こなす)という発想だが、リーダーシップの発想も必要になる。リーダーシップは、自分やチームからビジョンを定めて、自分からチームを巻き込んで自発的に取り組んで行くことだ。この際のポイントは、常に全社の方向性につながる取り組みであること。
④ということは必然的に、マネジメントはオーナーシップが求められる。これまでと違って、言われた範囲より少し良い位の成績で評価されたからといって、その範囲内で仕事をするようでは失格だ。常に、全ての関わりごとを自分ごとととして捉えて、全社の方向性に向けて、自分だったらどうするのが良いのか?という対案や選択肢をもつようにする。組織に否定をするのではなく、常に更によくするための提言を続け、時にはどの提言を行動に落とし試行錯誤することも必要。
3)不確定な世の中
今、極めて不確定で、先がわからない。が長い歴史を見れば必ず収まる時期が来る。だが、次代は変わる可能性は高く、昨日までとは確実に違う次代がくる。
この場合の心得として、私は今の自分の責務を全うして全力で解決することだと思う。そして、不安に思うことや、ちょっとこれはヤバいかなと感じたことは全て言語化してチームで共有して、そのリスクに対しての対処を常に考えておくことだ。逃げてはいけない。
日本型組織のあえてデメリットを言えばスピードだ。とにかく意思決定も行動も遅い。出来ない理由を並べて取り組まない。だが、今は確実にチャンスであれ、皆わからないから動かないでいる。これは逆にリスクだ。マネジメントは、このスピードに対応するチームを創りブラッシュアップすることを意識して自分が筆頭に変えていかないといけない。
常に情報収集を怠らず、考えるべきことは大至急実施する。母数が少なくても2次データや大本営が発表しているデータは常に1次データで確認することを意識して無意識に行えるレベルになるまで徹底的に繰り返す。そして瞬時に実験して小さく初めてみて、自分の感触やチームの感触を得ながら確かめる。悪ければその修正を行い、チームや組織に共有する。よければ続け、どこかで一気に資源を投入する。悪ければ、出口を決めて置き、サンクコストを鑑みずに一気に引く。
上記のマインドセットは、新任マネジメントだからではなく、今のタイミングだから行うべき事象だ。