早嶋です。
昨日の続きです(バズ、バズの語源、バズの伝播)。人はどのようなときに人に話をしたくなるのでしょうか?バズの伝播では、賄い料理をキーにコメントをしました。この話を基に、話したくなる話の共通点をピックアップしてみます。これって、バズを人為的に創るヒント、つまり最も効果的なプロモーションを創るヒントになると思います。
人に話したくなる話。物語を話すような口調で話をするとき、聴き手も話し手も一生懸命。バズを創ることは、なにやら物語を創ることに当てはまりはしないでしょうか?情報を小出しにしながら、聴き手の興味を引き出しながら話す。話の内容にメリハリがあれば、聴いた人の脳裏に残るはず。
バズは複数のネットワークの間で広がり、そのネットワークはバズが自己増殖するかのごとく伝播します。例えばこの時期、お化けや冷や冷やするような話が伝播します。あるときは都市伝説として語り継がれますよね。このような話も内容はお粗末なものがありますが、ストーリー性があったりします。では、そんな人に話したくなる話。どのような特徴があるのでしょうか?
◆希少性やら神秘性
新車の試乗会にあなたは特別に招待されました!憧れの車、手に届きそうで届かなかった車。試乗会では特別扱いされ、特別に用意されたテストコースの走行。何とかしてローンを組んで買いたくなるかもしれません。しかし、主催者は参加者の財布を開くことが目的ではなく、そのことを人に話してもらう事を期待しているかも知れません。だって、このような体験をしたら人に話さないではいられないでしょうから。
人は入手困難な物、入場制限された空間、希少な情報、不思議な体験や神秘的な出来事、これらを高く評価することでしょう。そう、バズを創るためには、この要素を思い出すことがポイントなのです。
口コミを人為的に広げる!ということに対して間逆の発想。時には情報を制限しつつ、徐々に公開することも必要です。当然、その大前提に口コミを広げる対象が人々に興味を持ってもらうことは前提でしょうが。
99年に低予算で夏にヒットした3流映画「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」。この初期のバスは明らかに神秘性によるものでした。ヒットした最大の要因は、殆どの人がその映画を見ることが出来なかったことにあります。当時の映画祭の直前まで報道人に映画を公開することなく口コミを増殖させたのです。ドキュメンタリーなの?ホラーなの?どんな映画なの?って、一度は興味を持ったことを思い出したでしょ?
賄い料理。このように考えると、希少ですよね。だって、お店で働いている人しか食べられないのだから。そして、どんな余り物でも美味しく出来ちゃう料理人の腕の見せ所。神秘的な感情も抱かせるかもしれません。