安藤(公認心理師)です。
今回は、「“睡眠”と企業の利益」です。
ゴールデンウイークは、いかがお過ごしでしょうか。
日頃、睡眠不足の方も、十分な睡眠がとれていますでしょうか。
さて、今回は、以前も少しお書きしていますが、「睡眠と企業の利益」についてです。
2022年7月11日(月)に睡眠シンポジウム2022を開催されました。
パネリストとして、労働経済学の慶應義塾大学商学部の山本勲教授、楽天グループ共同創業メンバーでありCWO(Chief Well Being Officer)の小林正忠様、銚子丸の石田満社長等が登壇されました。
ログミーBizでは、「企業単位で見る、日本人の平均睡眠時間は「6.3時間」と低水準。1万人調査でわかった「睡眠」と「企業の利益率」の相関性」について記しています。
今回は、慶應義塾大学商学部の山本勲教授が、日本経済新聞社のスマートワーク研究プロジェクトのデータを元に、「睡眠と働き方の関係、睡眠と企業業績との関係」を検証している日経スマートワーク研究会の内容について、ご紹介します。
研究会では、働き方改革を通じて生産性を高めて、持続的に成長する先進企業を表彰するものになっています。スマートワーク調査では、企業によって従業員の睡眠の状態はかなり違うということがわかってきたそうです。そして、(睡眠が)パフォーマンスとどういう関係があるのかを調べられています。
その結果、睡眠時間が長いほど利益率が高くなる傾向が見て取れます。参照:詳しいデータは、こちらをご覧くださいませ。https://logmi.jp/business/articles/327046
詳細の一部を引用します。
『メンタルヘルス指標が良くなると、企業業績が良くなるそれから、企業を5つに分類したもので見てみると、特に上位20パーセントの企業でより顕著に、利益率が睡眠時間によって高まるという傾向が見えています。それから、睡眠の質に関しても似たような傾向が見えています。こうした睡眠とパフォーマンスの関係ですが、健康という意味では、「メンタルヘルス指標が良くなると企業業績が良くなる」「健康経営を企業が実施すると数年後に業績が良くなる」ということを示しておりまして、それらと非常に整合的な結果になるのではないかなと思います。柔軟な働き方で在宅勤務が増えると睡眠の時間が長くなったり、質が良くなるという結果が見えて来ています。
さらに似た研究として、経済産業研究所で「健康経営度調査」という、健康経営銘柄を選定するための基礎調査のデータを用いて、健康経営関連の施策と健康アウトカム、それから業績との関係性を検証しています。そこで似たようなことがわかっていまして、「健康経営を実施すると業績が良くなる」と。その中でも、 経営理念に関する施策を充実させると業績が良くなる。』
と述べています。
生産性向上、ワークエンゲージメント、Well-Being、メンタル不調や疾病予防などを実現するために”睡眠が関係している!と企業側も睡眠への取組を初めているようです。