朝飯前

2008年1月7日 月曜日

早嶋です。

最近、「朝飯前」という言葉に面白い解釈をされた方と話す機会がありました。新明解国語辞典によると、朝飯前の意味は、「朝の食事をする前。そんなことは朝飯前だ(=朝食前にも出来るほど、簡単だ)」ですが、その方の解釈は、「朝の食事の前にすると、決して簡単でないことも効率よくささっと済ませることができる」というのです。

つまり、朝の頭の効率のよさについて語っています。朝飯前は、頭の回転が良いため、難しいことでも簡単に片付く。そのため、いかにも簡単そうに見える。それを知らない人が、朝飯前と呼んだのではないか?と。

なるほど、確かに朝は頭の回転がよく、前日に考えていたことが解決していたり、寝る前に考えた内容が間違っていることに気づくなど、朝の頭は何か明快です。知人のデザイナーもクリエイティブな仕事は朝のうちに済ませ、昼は事務的な作業をしています。早嶋も考える仕事は朝起きてから直ぐに取りかかることが多いです。

英語でsleep overと書けば、一晩寝て考える、といった意味になります。考え事は朝になれば自然に浮かぶ、ということを昔の人は知っていたのでしょうか。数学者で著名なガウスもとある数学的な発見に対して、1835年1月23日朝7時、起床前に発見と記した記録が残っています。

中国にも三上(さんじょう)という言葉があります。約1000年ほど前の宋の時代に、欧陽修(おうようしゅう)という学者さんが言った言葉で優れた考えが浮かぶ場所として、馬上、枕上、厠上をあげています。勝手に解釈すると、馬上は通勤中の車や電車の中でしょう。そして厠はトイレ。2番目の枕上は、朝、目を覚ましてから起き上がるまでとすればやはり朝の時間をさしていることになります。

そういえば、アイデアの作り方でもユーレカ(ひらめく瞬間)は朝であることが多いとも書いてありました。

夜更かしして遅くまで仕事をするよりも、朝早く起きて仕事をしたほうが、脳を最大限に活用できるのでしょう。そういえば、大前さんも朝方人間でした。



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