普及理論とメッセージ

2007年11月17日 土曜日

早嶋です。

ダンシング左記の写真は、JR山の手線の中の吊革広告です。写真、右側の丸い部分が電気仕掛けで動く仕組みになっています。

広告内容は、ナショナルの新製品、ダンシング洗浄のキャッチで宣伝しているドラム式洗濯機です。これまでのたたき洗いに、ドラムを左右に繰り返し反転することによって衣類のもみ洗いを実現!ナショナルでは、この機能を売りのポイントにして、クイック反転と称して、吊革広告でも強調していました。

写真右側の丸い部分が実際に左右に反転して、丸くて黄色のスポンジが踊るように動いています。吊革広告に電動仕掛けをしていたので、面白い!と思って写真をとりました。

ドラム式の洗濯機の特徴は、使用水量が少ないことです。洗濯槽自体が横を向いた機種が多く、洗濯機のドラムごと回転させてたたき洗いすることが特徴です。これまでは、クリーニング店といったプロ使用で用いられた方式でしたが、洗濯機の小型化を行い、最近では家庭洗濯機にも普及しつつあります。ただ、通常の洗濯機に比べてまだ高額です。

ドラム式洗濯機は普及理論で言うところの、アーリーアダプターくらいでしょうか?はじめて、ドラム式洗濯機が発売された頃は、『ドラム式』という規格の提案に訴求ポイントが強調されていたと思います。今回のナショナル製品では、たたき洗い⇒もみ洗い、というように洗濯機の機能が強調されています。

新商品として世の中に出された商品は当初、消費者にとって、その商品がどのようなモノなのかが、全く理解されない場合が多いです。ドラム式の洗濯機でも、プロが使っていたとしても、家庭用としては初めてだからです。

そこで、はじめは規格の部分を強調する広告が多く見られました。その後、普及するにつれて、メッセージは、提案の対象者によって影響を及ぼす範囲が異なるので、機能の提案、使い方の提案、ベネフィットの提案、文化の提案といったように変化していくといわれます。



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