ミラーリング効果

2020年3月21日 土曜日

早嶋です。

1999年、米国にの心理学者ターニャ・チャートランはある実験を行っています。大学生を集め写真をみて、その内容をペアの相手に言葉やジェスチャーで伝えるというゲームを行います。写真は敢えて説明できにくい抽象的なモチーフを使っています。

ペアの女性はしかけ人で、説明者と同じ動きをするAと、説明者の説明をただ聴くというBのペアで実験を行っています。実験後、ペアの相手をどの程度好ましく思うか、どのくらいスムーズに進んだかなどを10段階で評価しました。結果、自分のジェスチャーを真似たAがBよりも平均的に高感度も、プロジェクト進行具合もスムーズだと捉えた結果になりました。

ジャスチャーや話し方が自分とにていると人は親近感を持つのです。これはミラーリング効果と呼ばれ同じ行動をする人は性格も近いだろうと親近感が高まると考えられます。ミラーリング効果はカウンセリングや営業、マーケティングにおいて活用できます。

商談を上手くすすめたい場合、相手がよく使う単語をこちらも使ったり、相手の言葉を繰り返して話をすすめるなどの方法です。商品の販売促進活動の一環で試食や試用をする際に、体験者が話した言葉や動きを嫌らしく無い程度に真似して商品の説明をすることで、相手に親近感を抱くなど、様々に活用できます。

マーケティングでは、顧客を心理状況や思考特性によっていくつかのセグメントを作り、そのセグメントの特徴を活用してプロモーションなどを行う場合もあります。例えば物事を判断して感情を表に出さない人に対しては、商品のメリットを簡潔に整理してプレゼンすることが大切です。逆に物事を断言せずに、感情を表に出す人に対しては、リスクが無いことを丁寧に説明することが大切です。

マーケティングで顧客を分析する際に、ミラーリング効果の力を活用するイメージをはじめから持っておくとアプローチの仕方と、取組に対してのアイデアが様々に生まれてくることでしょう。



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