グランドセイコー③

2020年3月7日 土曜日

早嶋です。

グランドセイコーはターゲットをミレニアル世代に一部フォーカスしているようです。ブランドの先入観がなくグランドセイコーに対しては機能を語りたくなるそうです。ロレックスはオヤジ時計。そんなスイス時計とは違う顧客層を狙うと中村社長は何かの記事でコメントしていました。

まぁ、実際は従来のスイス時計、高級時計の層に対して直球でアプローチしてもまだかなわないということを素直に認めているのでしょうね。そこで若者や女性や従来の高級時計を身にまとわない顧客セグメントにフォーカスをする。というのは上手な言い方だと思います。

ただグランドセイコーのブランドイメージを急に広げている印象を受けて、やっぱり昔のセイコーがブランドを作っているんだろうな。とちょっぴり残念な気持ちになる部分も否めません。スポーツモデルも、レディースも。メジャーリーガを起用してアピールする。どこに芯をもっているのかなーと思う場面も多々あります。が、それを含めてグランドセイコーが世界に勝負をしているところは嬉しいですよね。

グランドセイコーのブランドコントロールの中で特に残念だと思う点は利益率を向上させるために部品を共有化する。と宣言している点です。1万円の時計を売っている人たちの発言で100万円とか1,000万円の時計を売る人は言っちゃいけない発言だと思います。一方で、職人が秘境でじっくり手間暇かけて組み上げている作品が他方ではコストカット。まだまだセイコーの冠が抜けていないですよね。

海外の高級時計の多くは独立系ではなく高級ブランドを牛耳るコングロマリットの傘下です。従って、それぞれの時計の部門がどのくらい売り上げて、どのくらい利益を出しているのかを知ることができません。業界の人からすると時計とその作り方や中身や本数を見ればお財布どころは分かりますが、それを出さない品の良さを知ってほしいと思います。半導体向けにコストカットしている部隊の隊長が高級時計の管理をすることはよろしいことでしょうが、その取組を広報するとは、”やばい”でしょう。

ともあれ私はグランドセイコーは大好きですし、今後も日本を代表するブランドになってほしいと思います。ただ、技術はグランドセイコー、宝飾はクレドールとした場合、機能の追求だけで2,000万円だったら良かったのかな?と思いました。ダイアやサファイアは綺麗だけど、そっちの方向性はクレドールかなと。



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