早嶋です。
地政学にはいつくかのポイントがあります。何かを考える際のベースです。
例えば、
●抑止
攻撃した相手に対して、それ以上攻撃させないこと。あるいは、そもそも攻撃させないことです。抑止力があれば、相手は恐れて攻撃を取りやめる方向に動きます。社会通念として政治問題の軍事解決は結果として双方の利益よりも負担が大きい。という理解があれば互いが納得する。というのも抑止力になっています。
現状の抑止力のポイントは3つあります。
①十分以上の武力と行使する手段を自国や同盟国で保有していること。
②必要に応じて武力を行使するという政治的な意思が見えること。
③敵に対して武力があり自国安全のための行使も辞さないと伝えること。
です。
当然に上記①から③を備えても、相手次第でどうにもならない。ということで、ゲーム理論のように、本当は均衡が美しいのでしょうが、相手に伝わらない国。つまり交渉が出来ないような一方的な国にとっては少しルールが難しいでしょうが、上記のポイントを鑑みて他の国々の動きを見れば理解は早くなります。
●隣国のいじめ
隣人を貧しくさせる。という戦略は昔から取られていました。弱体化させる手段は政治、経済、外交、軍事など問いません。米国にとってメキシコの存在は少し厄介です。1.25億の人口で増加率は米国を凌ぐ。あと10年もすれば世界トップ10にはいる経済国になる可能性があります。大量の天然資源、特に石油の埋蔵量と観光資源も持っています。それなのに人件費は1割から2割り程度なので米国は真面目に競争したくない相手です。
地政学をみていけば隣国と仲良くしたいと見せかけて、実は一番バチバチ敵視している、一番弱い相手にしておきたい。というのは歴史が証明しています。
●間接支配
実は支配している。そんな状況を作るのが理想の一つです。オリンピックも映画の世界も音楽の世界も実は米国の影が・・・。というような考えだとわかりやすいでしょう。
1949年、ペンタゴンはエンターテイメント産業と軍事の協力におけるマニュアルを作成しています。国内においてもマスメディアを通じて操作をするという動きは一定あることはご存知でしょう。無論当時の米国においての目的は米国の軍隊のイメージを良くする印象操作です。
一定の条件を満たせば、軍事基地、戦車、潜水艦、空母、戦闘機、兵士に至るまで使わせてもらう。製作者からするとリアルの追求と同時に制作費の大幅削減が見込めるわけです。使わないては無いよねということで双方の目的を達成しながらも間接的な支配を深めることを行っていました。
現在の中国武漢から始まったパンデミックは、実態が明らかになると、インフルエンザよりも影響力は小さいようですが、一方で得体の知らない恐怖という意味においては非常に影響力が強いです。これを意図的に間接支配の目的で使っているとしたら恐ろしいですね。ただ今の所最も被害が大きいのは中国で国家主席からすると国のメンツを潰す最大の危機ですから意図的にとは考えにくいですが。
間接支配の中で人の中の恐怖をコントロールすることができればその組織は活用するでしょうね。恐怖心をコントロールできれば、人民は確実に動くようになりますよね。戦国武将の次代も、ナチスの事例も、場合のよっては今の北の事例も。
恐怖心によって操られた人民は政府が安全安心を約束するなら他の自由や基本的な保障を犠牲にしても構わない。それで家族が安全安心に過ごせるならば。となるでしょうから。ブッシュ政権はテロ国家に対して真っ向勝負することで恐怖心を強烈な軍事力で抑制しようと試みました。軍事力と恐怖心の関係も我々がいきている間で実際に観察することが出来ていますよね。
●大衆操作
間接支配するためには民衆の多くを操るということが考えられます。最も簡単な内容は「わかりやすいスローガンを繰り返すこと」でしょう。例えばそれが真実でなくとも、群衆に対して繰り返しスローガンを問い続ける。
基本的にはプロパガンダが相当するでしょう。実際は政府にとって有用な情報を構築するために世論を操作することを指しますが、歴史を振り返ると度々繰り返し活用されています。プロパガンダのポイントは次のとおりです。
1)噛み砕いてシンプルに。1つの思想を1つの言葉で1つの象徴で繰り返す。
2)全ての逸話を結びつける。
3)不都合な情報はねじ伏せる。敵に有利な情報は当然に隠す。
4)常に満場一致の印象を創り出す。
です。
うーん、どこかの国で同時に行われていますよね。