早嶋です。
弁当から歯磨き粉まで、日常生活に必要な商品が一通り揃っているコンニの取扱い商品は凡そ、3000アイテムといわれます。
コンビニは、売り場面積の割りにアイテム数が多いので、回転率の良い売れ筋商品を厳選して並べることが重要です。逆に、売れない商品、いわゆる死に筋商品をいつまでも並べて置く事は、スペースの無駄使いでも有り、販売機会損失にもつながります。そのため、少々のロスは必要経費として割り切り、必要に応じて商品を入れ替えています。
コンビニ経営で、最も手腕を発揮するのが毎日の弁当やパンなどの仕入です。季節・天候・地域のイベントに応じて売れ行きが変化するからです。また、生ものでもある事から、一定期間が過ぎると商品は破棄しなければなりません。通常は、破棄する商品は店の負担となりますのでますます重要になるのです。
コンビニ最大手のセブンイレブン・ジャパンは本日、東京23区内の約1000店舗で売れ残った弁当や惣菜などの期限切れ商品を、9月より家畜用飼料として活用すると発表しました。
03年以降、廃棄品を堆肥として再資源化するシステムは全国規模で構築されていました。しかし、飼料にまでリサイクルするのは流通業界内でも珍しい取り組みになります。コンビニの廃棄⇒飼料⇒これを食べた豚を弁当に利用、と言うようにリサイクルされるわけです。
これらの背景は、環境配慮重視の姿勢をアピールするとともに、トウモロコシなどの輸入原料高騰の影響を受けている家畜向け飼料の自給率を高める狙いがあるでしょう。
話しをコンビニの経営者に戻します。リサイクルシステムが確立されても、廃棄する部分の負担はやはり経営者にあります。弁当などはいかに廃棄ロスを無くすか、それと早々の売り切れによる販売機会損失をいかに防ぐか。
様々なデータや、経験値をもとに、毎日、仮説を立てて、それをもとに発注。そして実際の売れ行きによって検証を重ねています。コンビニの経営者にとって、仮説思考(※)は必須なのです。
※仮説思考について、9月5日にセミナーを行っています。興味がある方は、こちらへ。