安藤です。
以前、投稿したこともありますが、ギャラップ社の調査世界の中で日本は、「熱意ある社員:6%のみ 日本132位と日本経済新聞に掲載されていました(2017年5月26日付)
この「ジョブ・クラフィティング」の考え方を活用している企業もあります。よく例で挙げられるのがディズニーリゾートの例です。東京ディスニ―リゾートで働くカストーディアルキャスト(園内外の清掃をする従業員)は、写真撮影や道案内だけでなく、時には絵を箒で描いて、客に驚きを提供するなど、さまざまな仕事を主体的かつ柔軟に自分の仕事として取り組んでいきます。
このように『取り組んでいく行動』が、ジョブ・クラフティングです。いわば、“やらされ感覚のある仕事” を “やりがいのある仕事” に自ら変えることで生産性を上げる方法です。
満足度を高め、貢献度を最大限にするために、小さいことから自分の仕事を変えていくことです。考え方や時間の使い方を少しだけ変えていきます。組織にとっても、生産性を向上させるためには、個人のモチベーションは欠かせません。
ジョブ・クラフティングには3つの視点があります。
一つは、社会的な交流の質や量を見直すこと。二つめは、自分と周囲の環境の状態を視野を広げてとらえ仕事の意義を拡げること。三つ目は、仕事のやり方や範囲を見直すことです。
その3つを実践するためのポイントも3点あります。 1つ目は、自分の役割を柔軟に見直すことです。
私たちは、「引き継ぎでこれをやれと言われたから」などと、自分の仕事を限定的にとらえてしまいがちです。そこで、改めて、自分の役割とは何か、自分の所属する部署やポストは何のためにあるのか、といったことを問い直してみます。今やっていないことであっても、実はやるべきことがあるのではないか。そしてそこに、自分の強みや、関心のあることを取り入れていくことができます。
2つ目は、日々できる、些細なことから始めることです。
仕事を見直すといっても、いきなり大きなことをやろうとすると、なかなか前に進みません。例えば、「普段話さない上司に少し話をして感触を探る」「仕事をする際に現場の人の声を少し聞いてみる」「この業務に詳しい人から情報収集してみる」など、小さなことの積み重ねが、やがて大きなクラフティングにつながっていくと考えられます。
3つ目は、時間軸を延ばして考えてみることです。
日々仕事に追われていると、「これ以上仕事を増やすなんて考えられない」と思う人もいるでしょう。そういう場合は、例えば、10年後の自分の部署はどうなっているべきか、あるいは、自分は20年後にどうなっていたいか、という視点から、今の仕事でできることを、距離を置いて考えてみましょう。そうすれば、新たなアイデアが生まれやすくなると思います。
“やらされ感“ で仕事をしているのは人生を無駄にしていることにも繋がるのではないでしょうか。充実した人生を送るためにも、ジョブ・クラフティングを取り入れてみませんか。
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