早嶋です。
リアルから新聞、ラジオ、TV、そしてネット、現在はSNSまで。政治の支持率を得るための媒体が変遷するごとに対象層に対してのアピールの仕方も変わり、なんだか本質的な活用がされていないと感じます。政策の内容や将来の方向異性の議論よりも、いかに群衆から票を取るかが主体になっています。
女性とシニアの支持率は、テレビのワイドショーにかなり影響があると考えます。各種媒体の調査でも主婦やシニア男性は家庭でテレビを見る時間が他のセグメントよりも長い傾向があります。朝から夕方まで民法各局が放映する内容にかなり洗脳される傾向が強いです。
構図としては、シニア男性の考えは、ある時期を越えると徐々にシニア女性に浸透します。現在と違い、内助の功がまだ強く働く世代、従ってシニア女性に影響を与えるためのツールは、まずはシニア男性というわけです。
自民党でメディア戦略を担当している方の見解を読むと、「支持率に反応するのはストレートニュースよりも、ワイドショーだ」というコメントが物語ります。あながち上記の仮説は的外れではないようです。
20代から30代の男性はテレビよりもネットの影響が大きく起因します。この世代はネットでの情報収集が標準的でその依存度も高いです。これは各種調査でも明確に定量的に分析されています。
近年の傾向として面白い現象を感じます。週刊誌の情報が新聞やテレビで取り上げられると政治にインパクトを与えるニュースになるという傾向です。NHKや民法各社含めて、一部週刊誌という表現を含めて、週刊誌の内容を報道することも増えています。
これらを総合すると、週刊誌にテレビ側の人間が情報を持ち込み、それを新聞とテレビとネットに拡散するということで大衆を操作する。という仮説が成り立つのではないかと思います。実際、このような構造をメディア側は常に整理するでしょうから、実際におこなっているよね。と感じるニュースがあとを経たないですね。
実際、群衆、つまり民意はすべてというのは正しいと思います。しかし現在の状況は結構極端な部分も観察できます。中西輝政氏の本質を見抜く考え方で、次のような言及があります。「国民は、自分たち多数派も間違うことがあるという認識を持って、こうしたあえて栄達を求めない真剣な専門家や政治家の意見にも耳を傾け、自分の頭で謙虚に考えていかなければなりません。」と。
実際、国民の一人ひとりが自分の頭でしっかりと考え、自説を持って政治に関心を持つことが重要です。しかし、そのベースとなる情報が果たして正しいのか?と考えると、怖いです。メディアはスポンサーがいて、そのスポンサーは対象そうの視聴率を伺います。したがって、その層の数字が取れる内容に番組を作ることが番組プロヂューサーに求められます。
はじめはネットの世界は自由に情報が流れていましたが、当然企業はネットの世界でも広告費を払い、自社をアピールしたいです。従って情報メディアも同じように対象そうのいいねを欲しがります。結果的にテレビや他の媒体と同じような傾向になるのは仕方がないことです。
が、その情報ソースがベースに民意の考えが形成されるとしたら、怖いことです。だからと言って、いまから群衆の情報リテラシーを高め、二次情報はファクトで確認する。できいる限り足を使って一次情報を信頼する。などと諭すことは不可能です。
となると地域や国がポピュリズムに走ってしまうと、今のメディアの構造、情報収集のメカニズムを考えると良い方向に向かわない可能性が高くなると感じます。