早嶋です。
先日、歯科に関するアンケート調査の分析を行っていたところ、面白い分析結果が得られました。その内容は、『現在の状況と将来の状況を比較すると、将来の状況の方に強い関心がある』というものです
調査は、インターネットを使って、10問程度の設問に選択形式で回答していただくものです。サンプル数は1500程度あり、統計的に優位なデータと認められます。
設問に、『現在、むし歯がありますか?』と言うのを入れました。これに対しての回答で、『ある』27%、『あると思う』29%を得ました。これより、むし歯の意識がある人は56%いる事が分かります。更に、その方に対して、『現在、歯科医院に通っていますか?』と言う設問を設定したところ、80%の方が『通っていない』というの回答をしていました。
現在、むし歯の意識がある方でも、8割の人が歯科医院に通っていない、と言う結果が得られたのです(結果1とします)。
次に、『将来、むし歯になる事が分かったら、どうしますか?』と言う設問に対して、『治療したい』68%、『むし歯になったら治療したい』30%という結果を得ました。
将来のむし歯に関しては、98%の人が治療に関しての行動を取りたがることが分かりました(結果2とします)。
結果1、結果2より、むし歯の治療に関して、現在の状況よりも、将来の状況のほうに強い関心を示していることが分かります。
この結果は、腕の良い営業マンであれば、知らず知らずのうちに使っている内容だと思います。何かをセールスする場合、まず、顧客の現状を把握させます。その後、将来の状況を顧客に十分にイメージしていただくようなコミュニケーションをとります。そして、将来のイメージを成し遂げるための方法を商品として提案するのです。
ダイエット食品なんかにもありますね。現在、おなかの周りが気になる人でも、これを使えば、すっきりしたおなかになる!という感じです。このときのポイントもすっきりとしたおなかを顧客にイメージしてもらうこです。そして、それを実現する提案がダイエット食品であったり、運動機器であったりするのです。
質の悪い宣伝では、その商品を利用しなかったら、もっとひどい状況になりますよ!と言った、不協和を訴求するものもあります。
今回のアンケートでは、消費者行動論で言われえるところの、将来のイメージを如何に感じていただくか?の重要性が改めて分かりました。
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