早嶋です。
ニセモノというと、ブランド品を模倣した時計やバックをイメージしますが、昨年以来、中国の広東省では低価格のニセモノの食塩(以下、偽塩)が氾濫しており社会的な問題になっています。
広州市の地元の新聞紙によると、07年2月に同紙の記者が広州市の商店90店舗で調査した結果、9割に相当する82店舗で偽塩が販売されていたそうです。
食塩にニセモノね、と思いましたが、偽塩の中身は製塩工場の廃液から作った不純な塩や、工場塩と呼ばれる亜硝酸塩というから驚きです。亜硝酸塩は、食塩に酷似していますが、人間が摂取すると中毒を起こし、3g以上の摂取で死に至ると言われるものです。まさに、ニセモノのモラルを超えていますね。
偽塩の背景は、カネ儲けです。中国市場における食塩の市場卸価格が1t(トン)当たり2000元程度に対して、亜硝酸塩の工場出荷価格は同量で230元、価格差にして9倍ですので、不正に利益を得ることを企んでいるのです。
この現象だけを見れば、拝金主義の権化といっても過言ではないですね。
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