早嶋です。
2012年もグローバルという言葉は大企業のみならず、中小企業の中でも頻繁に言われるようになりました。福岡では、土地柄、中国や台湾、香港やシンガポールなどの東アジアとのビジネスは、規模は小さいながらも活況に行われています。日本経済がシュリンクして、東アジアの経済が拡大する傾向は今後も続くことからルックイーストからルックウエストも重要な概念に成ることでしょう。
言葉としては徐々に独り歩きしていますが、グローバル企業とはなんでしょうか?IBMのバルミサーノ氏によるグローバル企業の定義です。彼はグローバル企業の国際対応可モデルを次の用に3つの段階で説明しました。
国際企業(International Corporation)
多国籍企業(Multinational Corporation、MNC)
グローバル企業(Globally Integrated Enterprise、GIE)
です。1つ目の国際企業は19世紀のモデルで、機能の多くは本国にある本社に集中しています。海外子会社は現地での販売や現地特有野製造など一部の機能のみを行います。つまり企業のリソースが本社中心の考え方です。
2つ目の多国籍企業は20世紀のモデルで、各国野子会社がある程度自立性を持ち、各国各地域固有の機能を持つようになります。本国の本社機能は共通機能に絞られ、企業のリソースは多国籍とする考え方です。各地域での市場や顧客の要望、文化などの対応は向上し、個別最適が図られます。一方で、世界レベルでのサプライチェーンや購買や人事などのバックオフィス機能にモレやダブリが生じて世界レベルでの対応の遅さが目立ちます。
3つの目のグローバル企業は21世紀の企業に求められるモデルです。世界を1つの塊として会社全体の最適化を図ります。しかし企業のリソースは本国ではなくグローバル。会社の機能も全世界に配置されており、全ての組織が連携され結合されている考え方です。これらを支えるために必要な技術がITCです。加えて、世界に張り巡らされた物流網もグローバル企業のポイントに成るでしょう。