転換期

2012年1月1日 日曜日

早嶋です。

2012年。新年を迎えました。元旦の日本経済新聞の社説のキーワードは転換期日本。書き出しが面白い。1922年10月18日発行の著書『転換期の日本』の内容をそのまま記している。「日本が再発するためには、・・・国家の目標を高く掲ぐるを要する・・・国家の目標とは、・・・世界を家として、世界い友をもとめることである」。この著書が書かれた時期は、世界恐慌がおこった10月24日の6日前。世の中はまさに転換期を迎えていた。

2012年も世界の経済を見てみると、歴史的に大きな変化を迎えている。高度成長を続ける新興国では所得格差が拡大、インフレの懸念もあり社会が不安定になっている。追い打ちをかけるように、欧州の債務危機から世界的に金融体制が弱まり新興国経済に歯止めをかける動きがある。国内では政局争いに目を向ける政治が露呈し、この国が目指す方向が見えない。所得の格差は継続的に続き、昔から言われていた中間層の厚みが極めて薄くなっている。一度中間層から落ちてしまうとなかなかリカバリーが難しくなっている。

一方で東日本大震災がきっかけとなり世界における日本の立ち位置が改めて確認された。サプライチェーンの中に日本という国、経済に置ける連携がどれだけ密に絡み合っているかということを。去年を表現する感じが絆であったように、社会、経済、政治。あらゆるところに連携を求め、横どおしのつながりが改めて重要だということを認識しました。

そして覚醒しました。過去の経済、過去栄えていた日本を今だと勘違いして、今清算しなければならない事をずるずると先延ばししていた事を。明らかに日本は成熟の時期を迎えている。我々の努力によって、ここから変革をするか、衰退を迎えるか、まさに転換期を迎えている。今の生活を楽したいがために、将来の資産を食いつぶす経済活動の在り方に疑問視を感じます。

我々が、再び再生するためには、冒頭の書き出しのように、国家の目標を高く掲ぐることから始まると思います。皆さんで新しい転換期を乗り越えて行きましょう。



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