考えることを考える

2011年11月24日 木曜日

早嶋です。

ここ1年を通じて、『考えるワークショップ』の引き合いが非常に多かったです。民間、行政、学校法人を問わず、考え方を考えるという一見奇妙なワークショプです。

内容は、設定したゴールと現状を明らかにして、その達成する過程や道筋を明らかにすることです。考える基本は疑問を持つこと。その第一歩は、自分は何がしたいの?どこに行きたいの?という質問に自問自答することから始めます。

ゴールと書くと非常に簡単ですが、そのイメージを深堀して、様々な角度から見て行きます。タイムマシーンに乗って、将来の自分を観察するように、自分が何を考え、何を食べ、誰と接しているか、どのような日常を過ごしているか、どんどん考えて行きます。ボヤボヤと何となく考えている将来像をボヤっというレベルくらいに、具象化するのです。

遠くを見たら、近くを見ます。将来の自分と現状を比較するためです。現状を見る時も何となく調べるのではなく、様々な視点から現状の自分や状況を確認します。遠くと近くが見えたら2つを線で結ぶイメージを持ちます。

ゴールイメージが明らかであれば在るほど、現状の自分とのギャップが良く見えてくるでしょう。ギャップが明らかであればあるほど、将来のゴールに近づく確立が高くなります。方法としては、そのギャップをどのように埋めるかを考え、実際に行えば良いからです。

考えることは、何かの事象や目標などの対象について考える過程や行動を示します。簡単に表現すると2つの事象間の因果関係を明らかにすることです。そのために夫々2つの対象となるものの意味を知り、或は意味付けを行います。とても理性的で脳や心をフルに使う活動なのです。

考える過程において、何らかの方法で、考えた内容を見えるようにします。暗黙値から形式値にする作業です。図にしたり、文字にしたり、絵を描いたり。形式値にして言葉で表現することで、更にイメージを具体的に持つことが出来るようになります。そう、人間は言葉によって思考する動物なのです。

考えることは人間が持つ唯一の知的特権かも知れません。思考という言葉では、知的直観を含めたり、感性や意欲と区別したり。哲学では思惟と表現したり、意図的に区別したり。心理学のアプローチがあったり。とにかく考えることを考えることはとても興味深いと思います。



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