早嶋です。
コンピテンシーとは、自分が持つ能力や経験や考えた事を、実際の成果達成に結び付けて実行する能力です。コンピテンシーは5つのレベルで表現される事があります。
レベル1:指示された事を確実に実行できるレベル
レベル2:自分がやるべきことを自主的に実行するレベル
レベル3:周囲の環境や状況を判断して、的確なアプローチを選択して実行するレベル
レベル4:困難な状況でも打破する方法を独自の工夫で考え実行するレベル
レベル5:パラダイム転換して、成果が出るように独自に新しい状況を作る
レベル1からレベル3は、状況に応じて実行するので、状況従属行動と呼ばれます。対してレベル4は状況変容行動です。そして、レベル5になると、状況をつくり出すことになるので状況創造行動と呼ばれています。
起業して自ら困難な状況を打破する、従来の枠組みで考えるのではなく、ゼロリセットして考える。このようなコンピテンシーレベルは、4とか5までを必要とするでしょう。しかし、組織によっては、レベル3までは求められますが、例えば、レベル4の社員を煙たがる傾向の組織もあると思います。特に、大きな組織で新しい手法ややり方を極端に嫌う感じです。
従来の環境下では、レベル3の人材は最も高い評価を受けていたと思います。レベル2や1の人材と明らかに違うからです。上述のようにレベル4の行動を起こした場合、常識を逸脱している!と嫌煙される風景が浮かびます。従って、レベル3のように前提条件の範囲で考えるリスクのない行動が良かったのです。
しかし、近年はどうでしょうか?特にリーマンショック後は世の中のあらゆる前提に待った!と言わないといけない状況になっています。予測不可能、不確実、混沌。変化にうまく対応するためには、やはりレベル3から引き上げて、4、5の人材がもっと必要になるのかも知れません。