早嶋です。
悩むことと考えること。
言葉を使い分けることは意味がある事だと思います。仕事をする上で悩む。仕事をする上で考える。一見、同じようですが全く異なります。前者は前に進むことができず停滞している様子で、後者は前に進むために行動に結びつけます。
辞書を引いてみました。
悩む:決めかねたり解決の方法が見いだせなかったりして、心を痛める。思いわずらう。
考える:知識や経験に基づいて、筋道を立てて頭を働かせる。判断する。結論を導き出す。
なるほど。悩むがマイナスかゼロだとすると、考えるはプラスですね。企業研修やワークショップを行っているとき、ケーススタディや議論の時間、多くの参加者が悩んでいます。従って、結論に至りません。
皆、正解にこだわっているのが原因だと感じます。しかし、仕事やビジネスで唯一無二の正解など存在しません。正解か否かは実行して収益があがるまで分かりません。一度収益を上げたからと言って、状況が変わればまた停滞するかも知れません。答えは無いのです。しかし、やみくもに手当たりしだい行うのでは芸がありません。そのために考えるのです。
考える、つまり、現時点での最高の解。様々な制約条件をクリアする解。場合によっては複数出てくることもあるでしょう。しかし、全てを実行して検証できるほど資源を持つ人は殆どいません。従って、最終的に何をするのか?何をしないのか?意思決定を行う必要があります。
悩むことは選択肢を持たないで意思決定もしない。考えることは選択肢を持ち意思決定を行う。なるほど、やはり前者はマイナスかゼロで後者はプラスです。
感謝!
小原信(おはら・しん)という哲学者の本で、「セカンド・ベスト」という言葉に出会いました。グッド、ベター、ベスト。 ベストはグッドの最上級です。語義どおり解釈すると、「二番目の最高」となり、論理矛盾していますね。
しかし、よく考えれば論理矛盾していません。セカンド・ベストの意味は、「(究極のベストは今後見出せるかもしれないが、)現時点で考えうる最高の解」ということです。彼は哲学者、倫理学者だから、生き方について述べていますが、ビジネスの戦略においても同じですね。
セカンドベスト、なるほど。
いつもありがとうございます。