不正なM&A

2011年1月31日 月曜日

都内の医療関連会社が、医療法人を次々と買収をかけ、あたかも資金があるかのように見せかけて、粉飾決算を行っている、という話がありました。病院に目を向けた背景は、監査法人が見破りにくい事、病院は資産評価がしにくいというところです。

富士バイオメディックスの事件です。同社は名証セントレックスに上場していたH19年5月の決算で赤字であったのを、8億円程度の黒字として金融商品取引法違反の疑いがもたれています。

元々複数のペーパーカンパニーを利用して架空の取引を起こし、売上を水増ししていました。しかし、監査法人に疑問を持たれます。そこで考えたアイデアが病院の買収だったのです。水増しのための費用を経理操作として使ったのです。実際は、10億円程度で買収した医療関連法人を70億円程度で買収したように装い、60億円の差額をねん出して埋め合わせを行ったのです。

M&Aを不正に活用して、M&Aのイメージを損ねた今回の事件、本当に残念です。

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コメント / トラックバック3件

  1. ぐるぐる より:

    そんな事件があったのですか。経済事件は、社会面などでカラクリを読んでも、なかなか理解できません。次から次へと新手のやり口が出てきますし。M&Aのイメージダウンということは、早嶋さんのビジネスにも影響があるかもしれませんね。ほんと、とばっちりですね。

  2. 早嶋 より:

    コメント、ありがとうございます。
    この手の事件は難しいので一方的な印象が悪くなる切っ掛けです。
    その意味で、ダウンになりますね。
    M&Aはメリット、デメリットが必ずあります。正しく理解して頂き、経営戦略の1つの選択肢として考えて頂ければと思います。
    そう、もしよろしければ、M&Aアドバイザー協会のセミナーが2月15日の夕方、法政大学でありますので、ご参加いかがですか?当日、早嶋は不在ですが、M&Aのメリットとデメリット、そして買う場合、売る場合の流れ、注意事項が1時間程度のセミナーで良く理解いただけると思います。
    http://www.jma-a.org/news/712
    お時間にご都合がつけば上記から申込下さい。今回は、法政大学さんのご協力のもと場所代が無料ですのでセミナーも無料です。

  3. ぐるぐる より:

    ぜひ参加させていただきます。無料って言葉に弱いんですぅ。
    ちなみに一口坂は、事務所から徒歩圏です。

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