2010年は紅茶がアツい。各社が力を入れているせいもあり、紅茶飲料市場の伸びは10%近い。中でもミルクティーの商品強化に余念がない。
そこで4社のパッケージを比較してみると共通点が伺えます。各社青を基調に白を配しています。また、ロイヤルや贅沢などを強調する場合、更に金を追加していることがわかります。
ところで日経が調査しているレポートを見るろ、上記の4種類のミルクティーのうち、見た目でどれが一番美味しそうに見えるのか?を調査していました。結果、リプトンが首位で42%、午後の紅茶が37%、紅茶花伝が18%、TeaOが4%でした。特に年齢の高い層は、リプトンのデザインを好んで美味しそう!と答えています。その方々は、パッケージの「贅沢ROYAL」に目がいき、好印象を得ていると言います。
広告業界では、クリエーターたちがシズル感という言葉を使います。CMや広告写真に出てくる食品に生き生きとした感触があり、それを見て食べたい!飲みたい!という気持ちにできる感じをいだかせることが出来たら、シズル感がある!と表現します。
広告のポイントは、その商品を実際に購入に誘うことですので、シズル感を表現することはとても重要です。例えば、温かい料理からは湯気を出し、アイスクリームなどの冷たい感じは白い冷気を漂わせます。また、ビールなどは水滴で飲みたい感覚を煽っています。
ミルクティーの場合、シズル感をリプトンの場合は文字で、午後の紅茶の場合はパッケージで表現しているのでしょうか?人間の感覚を科学してマーケティングに活用する。実に面白いですね。
早嶋聡史
リプトンと午後の紅茶は、ダイヤモンドのようにカットした容器の形状も高級感演出に奏功していますね。
話は変わりますが、以前、コカ・コーラの魚谷さんが書かれた『心を動かすマーケティング』を読みました。「午後の紅茶の牙城を崩すため、どう紅茶花伝が準備されたか」の舞台裏が記されていて、面白かったです。