前回まで、
「営業マネジメント」のありかたを変える,具体的には“「事前管理」を行う事で,勝手な
行動は許さない”をとりあげました。今回はそれを具体的に週末の営業会議での会話に置
き換えてみましょう。
上司:西村君,来週の君の行動計画を聞かせてくれないか? 訪問予定は何軒だい?
部下:はい,来週は5件の予定です,あとは飛び込みで訪問するつもりです。
上司:そうかい,それに関して二つ尋ねたいんだ。まず,本来月間計画に沿って考えると,訪問すべきお客様は何軒だったの?
部下:当初の予定では12軒でした,なかなか予定通りにいかないんですよ。こちらの都合通りにアポイントを頂くこともできませんし。
上司:なるほど,アポイントが取れなくて訪問すべきお客様に訪問できないでいる訳か。それじゃあもう一つの質問だが,その5件にはアポイントは頂いているんだね?
部下:ええ,一応伺う事はお伝えしています,ご担当の方も恐らくいるだろうっておっしゃっていましたので。
上司:つまりはっきりとした約束を頂いているわけではないんだね,それでは君の訪問の目的は何なんだい? その5件に対して,それぞれどんな準備をするつもりなの?
部下:ええ,目的は情報収集です,まあ色々と情報を頂こうと思っています。
準備って・・・,サンプルの提案書をお持ちしようと思います。
上司:お話をお聞きできるところまでは進んでいるんだな,それで今週は何について情報を頂くつもりなの,進めるためにお尋ねすべきことはリストにしてあるのかい?
部下:そこまではまだ・・・
上司:いいかい,今から言う事を今日中に仕上げて報告してくれないか,15時までにね。一つは本来の予定通りに12軒全てのしかるべき人にアポイントを頂くこと。もう一つはそれぞれのお客様の訪問目的とゴール,そのために何を準備するかだ,いいね。
部下:はい,分かりました。
こんなシーンはありませんか,もしこんなことが起きているようなら赤信号です。成果を
挙げるためにはもう少しキメの細かい指導が必要ではないでしょうか。