アウトレットモールの影に

2010年1月22日 金曜日

アウトレットモール。学生の頃は日本にそのようなモールが無かったため、バックパックを担いだついでアメリカに行ったときに初めて2級品を安く購入したのを覚えています。

現在では、日本でも当たり前になったアウトレット。それどころか現在の経済下では主流になりつつあります。アウトレットでは値引きが本来されない海外のブランド品が安く買え、モールの中には飲食店なども充実して1日中楽しめるコンセプトのモールが全国各地に点在しています。

これまでは郊外中心の出店でしたが、近年はアウトレットの出店が都心にも広がっています。消費が伸びない中、アウトレットの市場が伸びている背景があるからです。

アウトレットは、季節毎に商品が入れ替わる衣料などのアパレル品の在庫処分を行う場所に打って付のお店です。また、半端モノや分けあり商品等も焼却処分するよりは二束三文で売ったほうが良いのです。経済が回っている時は、アウトレットと通常のショップの循環が良く回っていました。しかし、今では通常のショップの客足が落ち込み、アウトレットのみが活況になっているようです。

売上をキープしたいアパレルは、アウトレット品と見せかけて、わざわざアウトレット用の商品を準備して販売しているところもあります。勿論、全てのショップがそのようにしているわけではありませんが、通常のショップが売れないのにアウトレットが好調という事は、確実に利益率を低下させている要因になっています。

実際、アウトレットで買い物をする習慣が身に着けば、定価で商品を買うのがバラらしく感じられるようになります。短期的にみるとアウトレットモールの出店は売上を支える要因になると思いますが、今後の経済状況を考えると、自らブランドの価値を低下させているように思います。

早嶋聡史



コメント / トラックバック2件

  1. 真鍋 より:

    久しぶりに、サイトを拝見しました。とても、忙しそうですね・・・・。
    さて、久しぶりのサイトで気になったのでメールしてみました。
    アウトレットモール・・・私もアパレルなので、とても気になる存在です。
    私が働いているブランドも最近沖縄に出店したばかりです。
    福岡にもいつ出店するのか心配です。
    そんな私もアウトレットモールの一消費者なんですけどね・・・。

  2. biznavi より:

    コメントありがとうございます。

    先日、沖縄のアウトレットモールにも行ってきました。違いは、本土ではすぐ売れてしまう商品が山のようにアル!です。明らかに観光客向けのMDでびっくりしました。

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