就職氷河期in中国

2008年8月4日 月曜日

早嶋です。

1991年のバブル絶頂期をピークに大卒の求人倍率は低下傾向に推移して、2000年には1倍を下回り就職氷河期として呼ばれました。2000年は、大学卒業&就職の時期だったので当にその影響を受けたことを鮮明に記憶しています。

この就職氷河期は、2000年の後半からの景気回復や、2007年問題として話題となっている団塊世代の退職の影響から企業の求人倍率は増加して2005年には終焉を迎えたといわれます。そして、大学新卒者の求人倍率は再び上昇、2006年からは再び売り手市場となっています。

snowyお国は変わってオリンピック特需で盛り上がる中国。実は大卒者の急増による就職大氷河期を迎えているようです。先日、上海の友人とチャットしていたときのこと、現在中国全土の学生が就職難に見舞われているといいます。

調べて見たところ、2005年の大卒者の数は335万人。そして今年は550万人。わずか数年で200万人近い増加。この背景は、中小規模の単科大学などが専門学校等と合弁して総合大学に格上げされ、大学全体の入学定員を増加させたことが主たる原因です。

中国といえば数年連続2桁の経済成長を遂げ、毎年1000万人規模の新規雇用を創出しています。この数字を見れば新卒の氷河期って考えにくいですが、急速な経済成長が故の理由のようです。優良企業が中心となり経験と実績のある社員の雇用、つまり中途採用を進めているからです。

経験や実績がある有能な人材は、同業他社から高い給料で引き抜き合戦。チャットをしていた友人も競合企業や関連企業からのオファーが絶えないそうです。一方、経験と実績の無い大学卒業の新卒に期待する企業が減っている。

中国の教育省の発表によれば、去年の大卒者495万人のうち就職できたのは351万人。つまり、大卒者の3割近くが就職できていないのです。

日本はオリンピック景気の後、万博で更に景気を加速していきました。さて、中国はいかがでしょうか?早嶋は大学生の頃より中国株に投資を続けてきましたが、今年に入ってからの中国は更に分からなくなったので、個別銘柄で投資していた株は全て引き上げました。成長することは間違いないでしょうが、そのフラクチュエーションが読めません。



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