コストこ構造

2008年7月15日 火曜日

早嶋です。

今朝から東京、ただいま新横浜です。本日も暑いですね。

競合の分析や業界の分析を行っていると、およそですが原価は業界ごとに相場が決まっていることに気づきます。そして、原価の肌感覚を身につけておけば、様々な仮説を立てるときに役立ちます。

例えば飲食店。食材のコストに関してですが、通常廃棄分を見込んで売価の35%~45%で設定されています。これ以上安くすると味の違いが如実に分かるのでしょうね。仮に50%を超える原価であれば、他のコストをまかなうことが出来なくなり利益が出ないといわれます。

例えば製造業。製造業に関しては、設備投資の先行リスクを負うため、工場出荷段階で原価が売価の40%~60%程度に収まっています。ほとんどの製造業は稼働率をぎりぎりまで上げることを目標にしているので、1社が飛びぬけて安い原価率を獲得することは難しいのでしょう。

例えば、小売業。およそ流通時点での利益は15%~30%程度乗せているようです。ということで仕切り値は70%~85%程度になります。製造業と比べて参入障壁が低いため、原価率が高くなる傾向があるようです。

原価率を考えると、世の中の価格がコストアップでつけられている?と思う価格があります。マッサージやネイルなど、時間当たりの商売です。例えば、30分3000円という価格は相場になっています。

仮に、マッサージやネイルサロンで働いている人の1ヶ月の人件費を20万円程度としたら30分3000円の背景が見えてきます。一人の労働時間を1日8時間、1ヶ月に20日間働くとします。つまり、一月で160時間。これを時給に換算すると1250円。これが時間当たりの労働原価に相当します。会社は通常、社会保険料や福利厚生費、サービスを提供するために必要な設備投資、賃貸料等を別途支払います。これらを考えると概ね時給の4倍~5倍程度をお客さんが支払う構造になります。

いかがですか?ご自身の業界のコスト構造。他の業界と比較すると新しい発見があるかもしれませんね。



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