昭和シェル石油

2008年7月6日 日曜日

早嶋です。

昭和シェル石油は、CIS太陽電池技術開発の強化を目的に70億円を投資てしてリサーチセンターを設立、また、アルバックと量産技術に関する共同研究を開始することも決定。4日に報じられたニュースです。

CIS太陽電池とは、主原料である銅(Copper)、インジウム、(Indium)、セレン(Selenium)の頭文字をとった薄膜系の太陽電池で、次の4つの特徴があります(05年の昭和背シェルのプレスリリース参照)。

1)従来型結晶シリコン系太陽電池と異なる全く新しい構造の薄膜化合物系太陽電池
2)シリコンを使用しないので結晶系で危惧されている原料不足問題に影響されない
3)鉛やカドミウムなどの物質を使用していない環境対応型商品
4)外観は結晶系とは異なり黒一色の落ち着いたデザイン

と言うことで、CIS太陽電池は薄膜系の太陽電池の中でも特に注目を浴びており将来性のある技術といわれています。また、現在供給不足となっているシリコンを一切使わず、かつ低コストでの製造が可能だそうです。

さて、昭和sシェル石油。どうして太陽電池?と考えた人もいるのではないでしょうか?しかし、その解決は昭和シェル石油の経営理念を見ると解決できます。

—以下、HPより抜粋—
昭和シェル石油株式会社の新たな飛躍と永続的発展は、適正な利潤を確保し、強固な経営基盤と健全な企業体質を築きつつ、社会に貢献することによって達成される。
この認識を基本とし、ここに経営理念を定める。

われわれは、常に顧客志向の精神をもって、創意工夫、技術革新に努め、環境保全、エネルギーの安定供給と安全操業をはじめとする社会的責務を遂行しつつ会社の発展を図る。

われわれは、シェルグループ諸会社と緊密な関係を保ち、国際感覚の涵養に努めるとともに、自らの判断と責任において変化に対応できる日本的経営を行う。

われわれは、企業目標の達成をめざし、高い理想と信頼の絆で結ばれた、活力にあふれる明るい人間集団を形成する。

われわれは、共に考え、共に汗する全員参加により生産性の向上に努め、ゆるぎない企業基盤のもとに、豊かな未来を築く。
—–ここまで—–

いかがですか?石油というドメインではなく、エネルギーの安定供給と安全操業によって社会的責務を果たす!とありますね。納得です。

近年のガソリンの高騰は、ガソリン以外の代替エネルギーがまだまだ未発達というのも理由のひとつだと思います。考えて見れば産業革命以後、常に化石燃料が主役のエネルギーでした。昭和シェル石油のように、エネルギーを供給する企業としての位置づけがもっと早い段階からされていたら、もっと早く代替エネルギーが確立されていたかも知れませんね。

是非、他の石油会社にもがんばってもらいたいですね。



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