新規事業の旅79 ラスト一マイルの柔軟思考

2023年10月9日 月曜日

早嶋です。

ラスト一マイルの議論ほど、過去から決別することが大切だと思う。

例えば、運輸。長距離は、高速道路やフェリーや鉄道を使い、現在の電気自動車の技術で用意に自動運転ができる。高速道路から電車の駅やフェリー乗り場を有機的に設計し直せば、積替えの手間なども大幅に削減される。互いの媒体が結びつくことでまだまだ省人力化は可能だ。

一方で、タイスト一マイルと呼ばれる短距離輸送は、自動化が現在の感覚ではハードルが高い。従来人間がベースとしてインフラを整備したエリアを、自動車という形や概念で自動化するには様々なハードルがあるからだ。

ここにドローンという全く異なるテクノロジーが現れて来た。地上300m以下は航空法の縛りがなく、これまで人は殆活用することがなかったエリアだ。ここに対してラスト一マイルの運輸や交通を整備すると、地上で自動運転するよりもハードルが低いという考え方もある。

例えば、離島や山間部、海の上での通信環境だ。通信といえばこれまでは有線を前提にした発想でインフラが構築された。NTT法という縛りがあり、全国津々浦々に電柱をこしらえ音声を届けた。しかし、この線でつなぐという普及方法は時代遅れで、インフラを整えるのに面積と距離に比例して一定のコストと整備費用などの維持コストがかかる。

ここに飛び道具である衛生を活用することで、通信のカバー率を劇的に高め、インフラを整備する、あるいは保守する費用を圧倒的に安くすることができるようになる。

どちらの事例も、従来の枠組みでの発想で実現しようとするとコスト高で、技術的にも難しかった。しかし発想を変えて異なるテクノロジーや概念を組み合わせることで、いがいと解決する道筋が見えてくる。

新たなことをする際に必要な視点は、連続的な思考に加えて、非連続的な思考を追加することだ。そのためには、素直な心や技術を俯瞰して活用する発想が必要になる。もちろん自分の利権を守りイノベーションを遅らせるような昭和なおじさんは、そく退場させないと30年が更に40年になってしまうと思う。

(過去の記事)
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