ピグマリオン効果

2008年4月2日 水曜日

早嶋です。

本日は北九州は戸畑と門司で仕事でした。北九州の街路樹はモクレンなんですね。既に花が散りはじめていましたが、福岡と違った表情を見せていました。

組織論やコーチング理論で、「人は褒められた行為を繰り返す」といいますが、これは強化理論を簡単に説明した言葉だと思います。社員の好ましい行動を助長するには、それを承認することが一番なのです。つまり、「叱る」より「褒める」です。

これに対して、ピグマリオン効果という心理学の言葉があります。願うことによって叶うとか、信じていることが現実になることを指します。この効果を実証した実験内容です。

40人の生徒を半分に分けてAグループとBグループを作ります。人数は20人で各グループの能力レベルを均等に分けます。それから両グループで学力テストを繰り返します。ただし、Aグループには毎回、採点した結果を渡しますが、Bグループには渡しません。その代わり、毎回、教師が生徒を1人1人呼んで、テストの成績が良かったことを告げます。これを何回か繰り返します。Bグループの生徒は、毎回、褒められることにいくらか不審に思いますが、褒められることは悪いことではない、と余り詮索しません。

ピグマリオンさて、何度か繰り返した後、AB両グループのテスト結果を採点して平均をとるとBグループのほうがAグループよりも点数が高くなるそうです。これがピグマリオン効果です。この実験は、米国のハーバード大学の心理学者ロンゼンサール教授が行ったことで有名です。

ちなみに名前の由来はギリシャ神話。昔、ギリシャのキプロス島にピグマリオンという名前の王様がいました。彼は彫刻が好きな王様でその腕もぴか一。あるとき、王様は自分の理想の女性を象牙に刻み、そしてその女性に恋をしました。ピグマリオンは来る日も来る日もその彫刻の女性を想い、その彫刻に命が吹き込まれることを願いました。すると、愛と美の女神女神アフロディーテがこの願いを聞き入れて、その彫刻に生命を与えたのです。

ロンゼンサール教授は、この神話からヒントを得て、教師が生徒に対する期待や態度が生徒たちの知力や学習の意欲向上に大きな影響を与えるという現象を、ピグマリオン効果となずけたのです。

うそー?と思った方は実際に試して見ることをお勧めします。悪いようにはなら無いでしょうから。



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