早嶋です。
ブログ「データマイニング」で紹介したように、企業がデータマイニングを取り入れてマーケティングに活用しているシーンが増えています。今回は、顔認識技術とデータマイニングの融合について考えて見ました。
顔認識技術は、デジタル画像から人を自動的に識別するための技術です。セキュリティの要素としては、入室管理時の利用などがあります。先日、ファシリテーションをしに訪問したメーカーの研究所の入り口にもありました。入り口にあるモニタに早嶋の画像が表示され、その後「enter deny!」と表示!入室拒否です・・・。受付の人に入れていただきましたが、びっくりしました。
顔認識ソフトを初めて導入したのは警察と言われています。例えば、米国のスーパーボウルで指名手配を探す、と言う試みです。実際にマサチューセッツ州では、顔認識ソフトを使ってテレビの映像から指名手配中の犯人を特定して逮捕につながった事例があります。また、指名手配中の顔写真と運転免許証のデジタル画像を照合して犯人を探す、なども良く行われています。
これをマーケティングンにとりれると。例えば、スーパーなどに顔認識ソフトを導入します。どのような時間帯に、どのような人、例えば男性か女性か、年齢はいくつぐらいか?などのデータ収集が行えます。また、顔の特徴と特定の商品の売上に相関性があったとしたら、特定の顔の特徴を持った人がカメラの前を通ったら、「○○はいかがですか~」と効果的に音声等でお勧め商品を紹介する事が可能になるかも知れません。
こうなると映画、マイノリティ・リポートの世界です。主人公のトム・クルーズがショッピングセンターを歩くと、カスタマイズされた電子広告がどこからともなく流れてくる。ここにも顔認識技術が活用されています。これはSFの世界だ!と思うかも知れませんが、人間がイメージできている限り実現されると思います。
顔認識ソフトは、検索という世界でも取り込まれていくでしょう。GoogleはWeb情報のうち文章を検索するのが基本ですが、polarrose.comが行っているように将来は顔の検索も出来るようになるでしょう。polarrose.comは顔の三次元モデルをもとに顔の属性をデータ化して、画像をマッチングする技術を持っています。こうなれば、flickr.comなどにアップされた写真なども何処の誰だか分かってしまう可能性もあるのです。
このようになれば、何でもかんでも分かってしまう世界がやってきますね。誰かが話していますが、文明の便利さを利用するためには、個人の自由度をある程度、提供しなければならないと!
さて、10年後は実現しているでしょうか?