早嶋です。
思考の始まりは思い付くことだと思う。何かしならないけれども、ふわーと、アタマの中に何かが浮かんでくる。浮かんできた時に、そのことを記憶して、正確には必要な時に再度脳みそから取り出せる人の割合は実は少ないと思う。そこで、重要になることは、その浮かんできた内容を、脳みそから引き出せなくなる前に視覚化して残しておくことだ。
視覚化する方法は、後でその人がその視覚化された内容を見て、思考を再現できれば問題ない。そのためには、2つの方法がある。一つは言語化、残りは構造化だ。言語化は、様々な言語はあれど、通常は母国語として活用している言葉で残すことだ。日本人ならば日本語で残せば良い。構造化は、自分の思考を図や絵を活用して残すことだ。できれば言語化と構造化を併用することで、必要なタイミングでそれを見た時に思考が再現されやすいと思う。
とここまで書いてみたが、実は、思考を視覚化する作業って、結構難しいと思う。アタマの中で考えたことを文章や絵にする取組を日々行っている人は良いが、意外とかけないものだ。なので日頃からのトレーニングが必要になる。私の場合は、ブログに書いたり、本の脇に絵やメモを残している。絵にする場合はPPTなどのデジタルツールを使っているが、ここ2年はそれらに動画を加えるようになった。いずれにせよ自分で考えた内容を視覚化する作業は慣れとコツが必要だと思う。
視覚化する作業を継続して良かった点は、1つは自分の思考が自分で整理でき、そのことがきっかけで更に発散する、あるいはその逆で収束させることができることだ。つまりアタマの中を視覚化する時に、自分の中で不明瞭な点がわかり、そこに対しては再度深堀りして考えるか検索してファクトを収集することができる。この作業を都度行うことで、おそらく脳みそがちょいとバージョンアップされるのだと思う。この繰り返しを行うことで、本人の意識と関係なく結構価値在る脳みそに仕上がっている。
視覚化する作業の2つ目のメリットは、他社に解説がしやすくなる点だ。先程、価値という言葉を使ったが、思考が価値になる瞬間は、事業の世界では、それを原資に金銭を生むことだと思う。となると、自分の思考を自分以外の第三者に共有して理解頂けなければ価値にならない。あるいは、自分の思考を何らかの方法で第三者に知ってもらう必要がある。そのためのツールは、視覚化になる。
時間と場所と言語が共通であれば、それはその瞬間に言葉によって、その対象の人に話せば良い。がこれは制約が大きいし、後から検索することなどが難しい。そこで、文章や映像に残してデジタル空間に残す作業をしておくことをおすすめする。その内容が価値になるか、ならないかは正直不明だが、これまで継続した中では、それで生計を立てているから価値になっていると断言できる。
何よりも良いことは、その瞬間に考えたことを、将来の自分に簡単に共有することができるという価値だ。テキストの場合は、書籍や記事や原稿など、人から依頼されて書く場合は、流石にフルに公開しないが、自分のために活用する内容は、ブログに都度公開している。その際は、早嶋です。という書き出しを行っている。すると、将来調べたいキーワードと早嶋とセットに検索すると、過去の僕の知識が検索画面に現れるのだ。これは便利だ。
動画の場合は、Youtubeと有料DBに保管していて、検索をかける量がまだ無いし、どのように活用するのが良いのかはよくわからない。が、経営者や管理職の方々と議論していて、その方が不足している知識や関連する事例などを紹介する際に、URLの共有と共に、自分が撮った動画のリンクを一緒に提供することもある。これが直ちに価値を生むかはわからないが5年ぐらい継続すると活用方法が見えて来るかも知れない。