早嶋です。
成功報酬での仕事は、成約した際の金額はそれなりに十分な対価を頂きます。その反面、成約しない場合は双方に取って大きな痛手です。クライアントは目的達成が出来ませんし、コンサルは報酬を受け取ることが出来ません。互いに、成功に向けてジカンという資源を最大限に活用していますがそのリターンが得られない結果です。
当然、双方とも仕事を始める前に十分に互いの契約内容に理解を示した上での契約ですから、その結果がどのように終わろうと互いを攻めることは出来ません。
M&Aの業務は、特に案件規模がそこまで大きくない場合は成功報酬で受ける場合が多いです。売却側のアドバイザーについた場合、売却出来ないクライアントは、経営不振に元々陥っている可能性があるので、成約出来ない場合の状況は想像の通りです。従って、アドバイザーも闇雲に契約を結ぶことは割けますし、明確に伝えることが正義だと思って仕事をします。
近年、M&Aの話題は何かすごく良い一手のように多方面で書かれています。しかし、ハッピーリタイアでの売却は以前と少なく、経営不振を補う一手として、苦肉の策として売却を決心する売り手が以前として多いです。
だからこそ、正直に現状を把握した上でクライントと向き合う一つようがあるのです。また、仮に契約して互いに業務をスタートした場合、クライアントとアドバイザーの関係は対等であるべきだと思っています。どちらも上や下という概念はなく、チームとして進める。
案件を整理してノンネームシート等で営業活動を行います。近年はWebでの告知が進み、プラットフォームなども整理されてきたので通常の案件化できるものであれば反応は一定数は戻ってきます。しかし、ハッピーリタイアでオークション形式でも問題無いような良質な案件はほとんど無く、多くが難しい課題を抱えたままの状態で案件化しています。
そのためアドバイザーとしては、そのつどの反応に一喜一憂など出来ません。基本合意を締結して、買い手の買収前調査(DD)を終え、そこから怒涛の如く浴びせられる質問と要求を整理して交渉をまとめていく。そして最終合意を締結してクロージング要件をすべて満たして着金を確認する。その瞬間までは緊張が続きます。
アドバイザーはボランティアで行うのではありません。仕事として行います。交友関係が仮にあったとしても、FA契約を提携した以上は互いにパートナーであり、それ以上の関係はありません。厳しいように言われる分もありますが、それだけ互いに真剣に仕事をしていても成功しない場合もあるのです。
ただ、どのようなときであれ、互いをパートナーとして認めねぎらう気持ちは大切だと思います。成功しても、失敗しても、結果がどうなれ、アドバイザーはこれでもかというほどクライアントのことを考えて仕事をしています。従って、そこにココロがあることが大前提なのかなと思います。