昔と今

2007年7月28日 土曜日

早嶋です。

近年、世の中の環境変化がめまぐるしく変化していおり、昔は商品にならなかったものでも、ビジネスとして成り立っています。そこで、20年前は、とてもビジネスにならなかったけど、今はビジネスとして成立しているものを書いてみました。

天気予報。

小さい頃の天気予報は、参考程度でしたが、今はピンポイントでの予測が可能になっていますね。昔は、気象予報士なども存在しませんでしたが、もっておくとお金になる資格の一つだと言われています。

例えば弁当屋さんは、次の日の天候も参考にしながら、弁当をどのくらい作るのかなどの生産予測を行います。ピンポイントの天気の情報提供は、お金を払っても価値があるのです。

例えばコンビニ。多くのチェーンでは、3~4時間置きに、店舗付近の天気予報がFAXされます。店員は、もうすぐ雨が降ることが分かれば、店頭にビニール傘を並べます。急に雨に降られたお客さんが、高い確率で買っていくからです。

例えば農家。農家の場合は、競合する作物を作っているところの天気予報を気にします。もし、その地域が雨ならば、翌日の出荷は伸び悩むはず。そこで、競合する農家の出荷場にいつもより多めに出荷を行います。こうする事によって、確実に出荷が出来るのです。

と言うように、ピンポイントかつ予報の精度が上がったことによって、天気予報は確実にビジネスになっているのです。

防犯。

小さい頃は、玄関のカギをかけていても、玄関の隣の部屋が空きっぱなしでした。また自転車に鍵をかけるのも、防犯目的と言うよりも、カッコイイから、という事で鍵をかけていました。大学に進学して、バイクに鍵をかけているのを見て、ここはLA?と驚いた事を思い出します。

防犯をビジネスとして考え、リードしてきた企業はセコムでしょう。1962年に日本で初めてのセキュリティ会社として創業して以来40余年、あらゆる不安のない社会の実現に向けて防犯ビジネスで成長しています。

昔の日本は、防犯は警察の仕事でした。しかし、地域コミュニティが崩壊しはじめてからは、防犯にも民間の参入が始まります。かつては税金が守っていた世界も、今は自腹で守らないといけないのです。

防犯ビジネスがいかに延びているかは、社団法人日本防犯設備協会の盛況ぶりを見ればわかります。世の中にある社団法人という団体が減少している中、唯一といって良いほど成長している社団法人です。この社団法人は、防犯グッツや製品に、いわばお墨付きを与える機関です。この機関に入って、認証マークを取らなければ、商品として売ることが出来ないのです。誰もが防犯グッツを作り売りたがっているという舞台裏を垣間見ることが出来ますね。

古紙。

新聞紙やダンボール、雑誌や古本などです。日本が未だ成長期にあった頃、紙資源が豊かになかったので、リサイクルをするために、古紙を回収するための仕組みが出来ました。しかし、だんだん、古紙をリサイクルして国内でリユースする事が少なくなってきました。しかし、回収するための仕組みは既に構築してしまったので、古紙だけは決まったところに集まってくる。

古紙は、外に放置しておけば、火事になる可能性があるので、屋根付きの倉庫で保管されています。昔は、よかったけど、お金を集めて回収し、お金をかけて保管している。うーん、と役所もうなりました。

そこで、日本の高度成長の後を追いかけるように成長してる中国や東南アジアに目が行きました。10年ほど前までは、古紙を回収して、中国や東南アジアに輸出し販売することで、1トン当たり数十円の赤字を出していました。しかし、お金をかけて管理する事を考えれば国としては安いと考えたのです。

それが、ここ5、6年は、古紙を輸出して中国や東南アジアで販売するとかなり利益が出るようになったのです。中国が成長を遂げるようになり紙の需要が一気に増えたからです。

ちなみに、日本から輸出された古紙の一部や、例えばヤマダ電機のロゴを印刷したダンボールになり、そのまま中国で組み立てられた電化製品を梱包して、日本の電気屋さんで売られる。そして、古紙として回収されて、また中国に。

国内で様々に規制をかけていますが、古紙の循環を考えただけでも経済はグローバルで動いていることが分かります。

少し考えただけでも、昔は到底考えられなかったものがビジネスになる、と言うのが沢山出てきます。他にはどのようなものがありますか?



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