早嶋です。
入社3年目、5年目の社員の意識って企業によってかなりの格差がある。次のような質問をするとおよそその会社の雰囲気やトップの考えやマインドがみえてくる。
「あなたは何のために働いているのか?」
最も多いのが「お金のため」、「家族のため」、「生活のため」。一方で、伸びている企業や活気がある企業は、これに加えて「自分がやりたいことを実現するため」と何らかの目的がある程度明確に帰ってくる。或いは、前者の答えであったとしても、それは何のため?と深掘りをするとかなり普段から考えている形跡が見て取れる。
当然、前者のような回答が多くあがる社員は、企業のミッションが何で、企業がどのような方向性に向けって仕事をしているのかを把握していない。それも当然。トップ自身や経営マネジメントも、それに対して方針がないからだ。中期的なビジョンを示すことなく過去の延長で生きている。なんとかなった時代は終わり。今後は、淘汰される。そう思った2000年頃から17年。実際はなんとななっていると何処かで今でも思っているのだろう。
大手企業の子会社や中堅の会社に加えて、非上場企業である程度のサイズ感の会社でも、この手の社員やマインドは多い。そしてその傾向は入社数年の社員の離職率の高さに現れてくる。ある程度仕事の全体がつかめる3年、脂が乗り始める5年目前後で経営方針がはっきりしない。かと言って自主的に活動をするとストップがかかる。意味がわからない。このまま自分の人生を見た場合、この会社にいても腐るだけ。そう考え、優秀な社員やマインドの高い社員は去っていく。残された社員は、そのことにも気が付かず、疑問を持たず、気がついたらゆでガエルになってしまう。
そのような会社が生産性の成果を全く考えずに、近年は働き方改革という標語を抱えて、定時に変えることを美徳とする。従来の仕事の仕方や考え方や効率はそもままなので、インプットの時間が短くなると当然ながら成果は下がる。そのヘッジを子会社や系列、外部の会社に丸投げする。従って、本質的な仕事のキモは内部からどんどんと外部に流出していき、いつの間にか仕事を取って、左に流すことが仕事になる。
まぁ、最終的にそのような会社は存在意義がなくなるので、崩壊する、或いは規模が小さくなる、或いはその業界で戦略的に伸びている企業の資本傘下になり、何も考えてこないで退化した社員は一気に淘汰される日々がやって来るのだろう。