なぜ成長戦略は達成しないのか?

2017年5月31日 水曜日

早嶋です。

本日の日経の社説は「成長戦略はなぜ成果を出せないか」でした。その内容は久々に的を射ていると感じました。

成長戦略において、矢継ぎ早に新政策を打ち出している一方で、過去の政策目標が未達になった原因を分析していないという指摘です。要は、数値目標を高々に掲げるものの、未達になったらあたかも無かったかのようにして別の新政策を掲げて利害関係者の記憶から消し去ろう的な意図を感じるのです。

今回の社説は国の政策に対してですが、企業にも当てはまる部分を感じます。計画を立て、その計画が達成出来ない場合に、伸びしろを感じる企業や実際に収益を上げている企業は徹底的に原因を究明して、将来の経営に活用しています。

一方、どんどん業績を落としている企業は、原因を追求しないで、あるいはその解明の仕方が分からないまま、その場しのぎの対応を続けています。それらは値下げ、人件費削減、子会社や関連会社、或いは下請けの会社に責任を押し付けて終了という極めて意味のない行動です。

何故、そのような取組になっているかと言えば、私の仮説ですが、目標数字の細分化ができていないか、そもそもの目標に対して合理性がないかです。世の中の上場企業は別として、非上場企業のガバナンスは驚くほど低いと感じます。

計画は存在するものの、一切メンテナンスがされていなく作ることが目的になっています。或いは、大枠の数字のみが記載されていて、それらを達成するために、誰が、いつまでに、どの程度の確度で、どのくらいのボリュームをすべきか?が机上の空論レベルでも議論がされていません。

酷い例で言えば、売上目標の根拠は無く、毎年1億積み上げる。というような気合と根性の世界で数字を創っているところもあります。或いは、足りない部分を新規ビジネスで創出するとして、具体的に何をどうするのか?を考えないで終わっている企業も多数観察してきました。

計画を立てたからといって、達成できない。だから立てるのは意味はない。というのではなく、ある程度、考えて整理する。それらを実行しながら修正して、何故できたのか?何故達成できないのか?を常に考えて貪欲に達成するための方法を考えて実行することに意味があると思うのです。

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