早嶋です。
雲ではなくネット上に群がった群衆に対して、適宜自分たちの仕事を切り分けて効率を上げていく。あるいはそのようなプロセスや仕組み全般。
例えば、マーケティングのシナリオ立案を行う場合、必ず環境分析としてマクロ環境やミクロ環境を行う。これは業界が同じであれば、ミクロ的な自社の関わりは異なっているものの、競合や他のポジションなどはある程度活用することができます。
従来の企業の考え方では、このような作業は毎回組織内部のリソースでゼロベースからシコシコ分析していました。しかし、よくよく考えて見れば、この手の分析ばかり行っている人にお願いしたほうがはるかに効率が高く、かつスピーディーに仕上がることでしょう。
しかし。組織の規模が相当大きいところではない限り、そのような分析のみを行う担当者がいるわけもなく、ある程度のマーケティングチームがある部隊でも、このような地道な情報収集と加工は組織の内部で行うことが伝統となっていました。
クラウドソーシングは例えば、このような状態の時に、この業界のこの部分のマクロ分析とミクロ分析を仕上げて下さい!と群衆に問いかける。すると、その群衆の中から、実務でほぼ日その手の仕事をしていて、ある程度の勘所と資料があり、しかもリサーチをする環境が完璧に整っている人が複数手をげる。その中から金銭やより自分の求めるアウトプットイメージに近い人を選んで仕事を依頼するというもの。
群衆に群がる方も多数いて、ずぶのドシロウトから上記のようなプロ中のプロまで実に豊富な役者がぶら下がっている。彼らの目的は、自分の仕事以外に社会貢献をしたい。空いた時間に小遣い稼ぎをしたい。あるいは、勤めて縛られるのが嫌だから、自分が受けたい仕事を続けながらプラスアルファの活動に専念したいなど様々だ。
と書くと実に素晴らしい仕組みであるかのようだが、実際はその大部分が簡単なデザインの依頼やWebの修正、同じような作業の繰り返しだったりする。上述の分析の仕事を頼む組織すら少ない。
では何故なのか?大きくは2つの方向性が考えられる。1)外注したいが、そもそも自分たちの仕事を定義して、切り分けて、外注と内職の切り分け事態ができない。あるいは、出きたとしても外に出すという発送が無い。そして、もうひとつは1)もクリアしているが、その分析を外部に出した時に自社のコンプライアンスをどうするのか?と必要に上司や企業が問うてくる。という落とし穴です。
1000人以上の日本人的な組織であれば、上述の両方が原因でクラウドソーシングが活用できないでいる。500人以上の組織であっても同様で、今度は組織規模が小さいところは、そもそも常に社長が10馬力くらいで動いているだけで組織が仕事を分担して行っていない。従って分担する仕事すらない。もしあっても、その手続は都度都度ぐちゃぐちゃで全く切り分けることができないでいる。
そう、こんなに便利な仕組みがあっても大手企業になればなるほど活用できない。となれば、早くそこに気がついて、自分の強み以外は他社に投げるということを実践することでコストを下げながらも精度を極めて高いレベルに上げることが可能になるのです。
昔は、これらの関係をずっとフィックスしたパートナーとの関係で行っていました。一人の人間や一つの組織が無限とも言える組織に気軽にアクセスしてコミュニケーションすることが深のだったからです。しかし今はPCが一台ネットにつながっているだけでだれでも活用できる時代です。
つまり、プロジェクト毎に、その仕事に適したチームを組成して、最高の人間が分担して一つの成果をだすことが意外と容易になったのです。
ただし、そのような発送を持つ人間はまだまだ極わずか。あるいは希少そのものかも知れません。