2040年の人口統計

2013年4月5日 金曜日

早嶋です。

2040年の人口統計予測が発表されました。

参照:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130328-00000089-san-soci

都市部を含めて47都道府県の人口が全て減ってしまう。人口はそのまま経済活動の衰退を意味します。従って、早く打ち手が必要ですが、その議論は進んでいません。私は、移民の重要性を強く感じます。が、移民という言葉に対して、島国根性的にアレルギーを示し、議論することなく、考察することなく、一方的に排斥する。やや時代錯誤を感じます。

先週の日経新聞に法人税ゼロ特区のニュースがありました。例えば、この施策は優秀な移民の受け入れのテストとして、活用できると思います。日本での意思決定は長らく議論して大きく始めます。従って、既に時代遅れになっている割にはコストをかけすぎて成果が見えません。方向を修正するのも一苦労です。それよりも実験的なプロトタイプの積み重ねもあっても良いと思います。今回の特区は、そういう意味でスモールスタート、クイックフィードバックが可能です。

参照:外資誘致へ法人税ゼロ特区 競争力会議で提言へ http://goo.gl/b7fQ8

上記に関して東京が動いています。虎ノ門から新橋にかけて外国企業の呼び込みができる開発です。ここでも特区についての議論がありました。法人税は28%程度、さすがにゼロは難しいようですが、動きがあることはよいことです。

印象として残っているのが、2008年、2012年の世界の都市ランキングです。日本は4位(1位から3位はNY、ロンドン、パリ)のとこ、2008年には10位以内に入っていなかったシンガポールとソウルが2012年には5位と6位にランクをあげていることです。

シンガポールの象徴の一つになりつつあるマリナベイのCEOは、「海外から企業や顧客を呼び込むために大規模な展示施設や宿泊施設、娯楽施設などを全て集中して用意することが戦略のコンセプト」と語っていました。アジアのハブを何処にするのか?北米やヨーロッパからすると、シンガポール、ソウルと比較されることは間違いないですね。

参照:http://www.tv-tokyo.co.jp/zipangu/backnumber/20130401/
参照:東京都アジアヘッドクオーター特区
http://www.chijihon.metro.tokyo.jp/ahq_project/japanese/

追い上げを見せる他の国と日本の違いはなんでしょう。一つに長期的なビジョンがあると思います。シンガポールは10年先、20年先の計画をしっかりと組み、その実現に向けて確実に行動を遂げています。韓国も1997年のIMF危機以降、国が変わりました。かつてリー・クアンユー元首相は「日本みたいに移民を拒むと全てが無になる」と言っていました。外からみると日本は移民を拒んでいるようにみえるのです。

シンガポールの出生率は日本と同等の1.2。このままでは、2025年頃より人口減にはいります。そこで、現在人口530万人を2030年までに690万人に増やすことを国会で承認されています。議論のレベルの違いが分かります。



コメント / トラックバック6件

  1. 壁際珍事 より:

    国力の衰退防止策について、長期的視点は大切ですね。次が必須と思います。
    1)出生率を上げる。ただし、ベビー、子供用品需要はすぐ現れても、労働力として期待できるのは20年以上先。さらに、かれらがニートにならないよう厳しく育てることも大切。
    2)移民を受け入れる。移住してもらえるほど、制度的、文化的に、魅力的な国にならないと。
    3)移民受け入れに絡んで英語教育。僕は高3時、英検2級を取りましたが、いまは全く話せません。話す機会がなかったからです。通りすがりの外国人に、「ハロー、ハウ・アバウト・ジャパン?」くらい聞ける基礎会話力、度胸、フレンドリーさが必要でしょうね。ぼくら一人一人がそうならないとなりません。

  2. あつろう より:

    早嶋さん
    わたしは、人口減少時代にはほかのいけんをもっていまして

    つまり人口減少を移民でおぎなうのではなく
    人口8000万人になっても豊な社会です

    今日本は1億3000万に対しGDP500兆円です
    一人あたりGDPは385万円です

    人口8000万になってもGDP500腸炎を維持もしくは600兆ぐらいもっていけばいいのです

    (人口に比例してGDPが下がってはダメです、縮小均衡で国は衰退しますから)

    少ない人口でGDPを
    あげるには付加価値の高いもの、世界中がほしがるもの
    (遺伝子組み換え技術、原子力利用技術、宇宙産業や軍事産業)
    の成長分野に国が取り組むべきだとかんがえますでっしょうがいかがでしょうか

    人口動態というのは将来100%そうなるものですから、
    色々な案を出し議論する必要があるでしょうね

  3. biznavi より:

    移民がそもそも来たくなる国にするための制度と分科の両立は大切ですね。これは国民一人一人の課題になりますね。

  4. biznavi より:

    いつも、ありがとうございます。
    方向性として、少ない人口で同等、或いは一人あたりで高いGDPを生み出す。ありですね。
    ただ、人口のバランスが減少傾向で調整するといびつになっていくので、その問題は解消されにくいかもしれません。
    ご提案のように、本気でこの問題を考えないと、子供を増やそう!といっても、その世代が世の中に貢献し始めるまでに20年かかりますからね。

  5. あつろう より:

    日本はどうしても、移民に拒絶してしまいますからね

    インド人のように高い教養とIT技術をもった移民であれば問題ないのです

    がいわゆる3Kで働く移民は犯罪を犯し、治安が悪くなるのでは、という印象は私でもあります

    英語力はミニマムでしょうね

    移民が来たくなる日本というのは以前たしか議論しましたよね?

    人口動態が極度の釣鐘型になり生産年齢が高齢者を支えらなくなるというのは
    確実ですから早急に取り組むべきだとわたしもかんがえます

  6. biznavi より:

    移民=悪の印象はありますね。
    これも不法滞在者に対してグレーなままにしているという制度の問題も絡んでいます。

    シンガポールやNZのように自国が欲する人材を指定して受け入れる体制を取るなど、仕組みを作る必要はありますね。

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