聴覚

2006年12月14日 木曜日

早嶋です。

昨日に続いて、五感についてです。消費者は、常に五感を働かせて外部の刺激や情報を取り入れて購買の意思決定を行っています。その五感の中でも、視覚、聴覚、触覚、臭覚、味覚の順に強い刺激を受けるという研究結果があります。

さて、本日は聴覚についてです。

音といえば、音楽を連想しますが、もはや巨大産業ですね。最近は、i-Podなどに電子データを移して大量の音楽を小さな箱で持ち運べることもあり、音と接する時間が大幅に長くなっているといわれています。

消費者行動と音楽の関係も非常に重要でうす。MUZAK社の研究結果によれば、テンポがゆっくりめの曲とアップテンポの曲を店内に流したとき、前者の方が17%も顧客の購買時間が延びたといいます。これを応用して、昼食後にアップテンポの音楽をかけて仕事の生産効率を上げたという事例もあるそうです。

MUZAK社は、環境音楽を医療分野にも応用しています。環境音楽とは、耳に刺激の無い柔らかな音楽で、緊張感やストレスを緩和したり、他の人の会話や騒音を和らげる効果がある音楽です。医療分野では、医療行為そのものよりも、病院や診療所での待合室などで環境音楽を流すことによって、患者をリラックスさせるために利用されています。

音楽以外の音で、騒音やノイズなどは、購買意欲を低下させるという研究結果もあります。ノイズは不安を助長し、神経を苛立たせます。ただ、このノイズは微妙な効果があるようで、ノイズにならない程度の店内放送は、購買行動を促進することもできます。

似たような商品が並ぶ棚に、「本日の特売は、○○です。」などと聞こえてくれば、それが繰り返し流れるテープの音でも、購買のきっかけになることがあります。特に日本のスーパーでは、この様な音が至るところで聞こえてきますね。

スイカを叩いて、売れ具合を確認する。鉄板焼きの上で肉がジュッと音を立てると食欲が増進する。古伊万里を叩いて音を確認する中島誠之助さん。車を購入するとき、ドアの閉まる音を確認する。フェラーリの甲高いエンジン音やハーレーのエンジン音に納得する。インテルのCMでは、決まったサウンドロゴを流す。

全てにおいて、音はなんらかの安心感や高級感、購買意欲を刺激する、リラックスする、興奮する、といった効果を持っています。マーケターは音にも敏感になる必要があるのです。

—ブログマーケティング第5弾、ただいま実験中!—

実験の詳細は、ブログマーケティング『第1弾!』『第2弾!』『第3弾!』『第4弾!』『第5弾!』をご覧ください。

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