早嶋です。
Googleの共同創業者のラリー・ペイジ氏は会社設立当時、「グーグる」という言葉をはやらせて、事業を軌道に乗せたいと発言していました。
02年頃にはペイジ氏の思惑通り、「グーグる」という言葉が頻繁に使われるようになり、ジェニファー・ロペスが主演した映画「Maid in Manhattan」の親子の会話の中でも使われています。また、03年には、米国版の流行語大賞の候補としても挙げられました。
そして今、創業から8年余りで、Googleは米国における検索サイトのシェアでおよそ50%を占め、2位のヤフーに倍以上の差をつけるようになりました。ペイジ氏が望んでいた通り、「グーグる」という言葉も世界中の人々の中に浸透したのです。
それがこの夏、Googleは米国の有力紙ワシントン・ポストに対して、「グーグる」という表現を使わないようにという注意文章を送っています。この警告は、ワシントン・ポスト以外にも出されています。
これには、先に説明したYo-Yoと同じ落とし穴があったのです。ペイジ氏の中では、「グーグる」はGoogleを使って検索するという意味に留まるはずだったのですが、急速なシェアの伸びに伴い、「グーグる(google)=情報を検索する(search)」という意味合いで使われるようになったのです。
もし、このまま「グーグる」という言葉がもっと一般的な言葉になれば、Yo-Yoと同じような運命をたどる可能性が出てくるのです。つまり、Googleの商標が消滅する可能性です。
Googleが商標を剥奪されると、これまでGoogleに魅力を感じて多額の広告費を支払ったユーザーが混乱をおこすでしょう。「俺もグーグルだ!」等と、安い広告スペースを提供する企業が現れると広告主は何が本物なのか分からなくなります。ヤフーやMSNといった競合の商標が守られている中、Googleという言葉がネット上にあふれてしまえば、Googleだけが偽者のサービスに埋もれてしまうというシナリオが予見されるのです。
Googleはこの問題にどの様に対処していくのか今後、関心を寄せるところです。
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