帝国データバンクの発表によると、業種トップの74.2%は従業員数が300人未満の中小企業と言うことです。このレポートを読んでふと思ったのですが、企業の規模を従業員数などで表現する習慣はどのくらい前からあるのでしょうか?
最近はITの発達や全く新しいビジネスモデルの出現によって企業規模が大きいから凄い!的な発想は意味が無いものになりつつあります。
例えば、コミュニケーション技術が発達していなかった頃、確かにその現地にヒトがいなければビジネスの商談自体が成立しません。そのため、全国規模でビジネスを展開する場合は、やはり各都道府県や主要な地域にヒトを配置している必要がありました。従って、ある程度の規模のビジネスにはヒトが必要でした。
しかし、現在は全ての業種とはいきませんが、現地にヒトを置く必要が薄れています。もっと言えば、物理的なオフィスが無くとも、Web上で情報を共有でき、Web上でコミュニケーションもできる時代です。ノマドワーキングという発想は、ここで言う概念とやや異なるかもしれませんが、物理的はハードに捉われないでもビジネスが回るインフラが整っています。
ITの発達。これにもレベルがありました。今のように、雲の上に全てを共有できる仕組みは、昔は大企業の専売特許でした。投資が必要だったからです。しかし今はオープンソースやフリーのソフトが充実しており、クラウドを使ったビジネスモデルのおかげでそのようなリソースを非常に安価なコストで利用できるようになりました。
こうなると時間の概念も異なってくると思います。早嶋の周りは企業の経営に関係する方が多いですが、私を含めて、仕事のスタイルとして、常にプロジェクトベースで複数の案件を抱えています。資料は、各自のPCの中からクラウドへ。打ち合わせ時間も、各チームが物理的に集まることもあれば、サイバースペースを利用して、ネットにつなげての打ち合わせもあります。
この変化は、ここ5年間で急激に変わってきています。もし仮に、このような変化を体感することが出来ていなければ、これまでのルールで物事を考えるのかも知れません。例えば、大きな仕事をするためには、大きな資本が必要ということです。しかし、これに対しても、今は、如何に身を軽くして、変動的に耐えうる仕組みを創るのか?というのも大切になると思います。
これは日本の財政にも少なからずともかかわるでしょう。そしてその影響は中小企業にも打撃を与えるかも知れません。これまでは、大きな資本が税金という源泉をベースに動いていました。中小企業のコンサルと言っても、多くは補助金をベースにされていました。誰が考えてもこの源泉は減少します。すると固定費ありきの考え方では絶対に企業が持たなくなるでしょう。