プレナスのエリアマーケティング

2010年10月23日 土曜日

ほっかほっか亭のフランチャイジーだったプレナス。フランチャイザーよりも大きな所帯となりほっともっととして独立。あれから2年半の時が経過しました。世間は少子高齢化や他業種との競争に苦しく中、ほっともっとは順調に店舗拡大を続けています。そのカギはエリアマーケティングです。

ほっともっとの店舗数は2010年9月末で2480店(同社hpより。)、この数は業界最多をほこります。

■経緯・計画
2008年5月にほっかほっか亭から離脱、ほっともっと発足
2010年2月期には238店を出店
2011年2月期には160店を出店計画

■戦略 ~エリアマーケティング~
チェーン離脱まで、本部の規制を受け出店出来なかった関西や中四国などを勢力的に出店する。そしてエリアマーケティングの手法で地域密着型の弁当屋さんになる。

ほっともっとは、全国区の弁当店では珍しく地域限定メニューを充実させています。東京の「黒毛和牛 牛めし重」こちらは東京らしいちょっと濃い目の味つけが特徴です。北海道の「しょううザンギ弁当」、沖縄の「チャンプルー弁当」。味付けも地域の味に併せて対応しています。

これはグランドメニューでも適応しています。例えば関東では醤油の味を濃くして、関西では薄くしています。エリアごとに味の微調整を行うことで地域の食文化、嗜好に対応しています。

もともとは全国規模での商品開発を行っていたのですが、今では地域密着を円滑に進めるため、北海道、東日本、九州の3拠点体制に細分化(現在は、関東と九州の2拠点体制)しています。全ては消費者からのアンケート分析や実際の声をベースに、野菜、肉、魚の調理方法から価格帯に至るまで細かく分析してデータに基づく開発体制を実現しています。

ほっともっとのエリア戦略の徹底ぶりはポイント制度で観察できます。多くの企業が取り入れているポイント制度の販促活動ですが、ほっともっとではためた店舗でしたポイントを使えないことです。一件不便そうですが、弁当を購入する人のほとんどはリピート客もしくは地域に根差す方。その方にフォーカスした実に合理的な考え方なのです。

そのために極論は店舗地域の嗜好に根差した店舗作りメニュー作りを考えています。ポイントの利用を店舗に限定することで、データ分析はより絞り込んで分析ができるとおもいます。これらの情報もエリアマーケティングに活用しているのでしょう。

早嶋聡史



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