上司のコーチング-11 問題の本質を探る-2 0324
前回のコラムでは、下のような上司からの問いかけで終わっています。これらの問題が起きた理由は何だろうかと考えることに、コーチングを進めて行きます。
1.売上の少ないお客様に訪問が集中している原因は何だろうか?
2.前年の売上が大きいお客様への訪問が少なくなっているのは何が原因だろう?
皆さんも一緒に考えてみませんか、営業パーソンが売上の少ない顧客に何度も訪問して、多くの時間を費やしているのはどのような理由によるものだろうか。実はこの現象はどこの会社にも少なからず見受けられることなのです、私がこれまでにデータを分析した企業は、大企業から中小企業までこの傾向が顕著に見られました。
今までに研修でお尋ねした時の受講者からの答えは以下のようなものでした。
・ 行きやすい所に行っているのではないだろうか?
・ 都合良く遣いっパシリにされているのではないだろうか?
・ 仕事の段取りが悪く、同じことで何度も足を運んでいるのではないか?
・ 急な呼び出しで仕方ないのではないだろうか?
いろいろな理由が考えられますね、どれも間違ってはいないと思います。しかしここで大切なことは、それが起きている理由は何かということです。どれも決して容認できることではありません、そして改善するためにはその原因を見つけることが必要です。
考えてみる点は以下のようなことです;
・ 行動計画のスパンが短いのではないだろうか?
・ 営業管理のあり方が結果志向になっているのではないか?
・ 行動計画が個人任せになっていて、上司が見ていないのではないか?
このように問題がある部下をコーチングする場合に大切なことは以下の三つです。
1. フレームワークを使う、ここでは「問題解決のプロセス」を使っています。
2. 仮説を立ててコーチする、これには知識と経験、そして人間理解が必要です、
3. データを使う、ここでは前回から引き続き「散布図」を使いっています。