上司のコーチング その7

2010年5月30日 日曜日

前回までは“目標を立てる”というテーマで書きました、次にすることは“現状を確認する”ことです。目標と現状のギャップ(差異)を確認し、その“ギャップを埋めるために何をするべきか”を考えて行きます。従って“何をすべきか”を決める時には、必ず目標と現状の二つを明確にすることが必要なのです。

“営業利益=売上高-原価-販売管理費”、これは見なれた公式です、この式が示すように営業利益を上げようと思えば方法は三つあります。“売上を拡大する”、“原価を低減する”、“販売管理費を削減する”です。これらを取り上げて考えてみましょう。

例えば営業利益を1000万円にするために“売上を拡大する”ことに取り組むとします、そのために次年度の売上高を1億円にすると言う目標を立てたと仮定してみましょう。ここで考えることは“今年度の売り上げは?”、“売上高の過去3年間の推移は?”、“伸びている、或いは下がっている市場・商品は?”、“競合の状況や勝率は?”などなどです。

例えば“原価率を30%にする”という目標を立てたとしたら、“現在の原価率は?”、“業界平均は?”、“原価の何が高いか?”、“仕入れはどこから?”等があります。“販売管理費を5000万円にする”という目標なら、更に費目別に精査すればどこに問題があるかが分かるでしょうし、その原因が何かを考えることもできるでしょう。

ここでいう現状とは、“何が起きているのか?”と“その原因は何か?”です。必ずこの二つを考えて下さい、よく目にする光景は、“何が”をよく考えないで、いきなり“原因は?”に行くのです。例えば、“売上高が伸びない、その原因は何か?”というようにです。

2週間で新年を迎えます、そろそろ来年度の目標を立てる時期ではありませんか、目標を立てたら必ず現状を確認してください。“何が起きているのか?”と“その原因は何か?”、この二つが揃えば、“目標達成のために何をすべきか”を考えることが簡単になります。

それでは新年度に夢を馳せて、よいお年をお迎えください。



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