ステージが変わると競争のルールが変わる

2010年3月23日 火曜日

入園すると競争する相手はその幼稚園の園児です。幼稚園のステージから小学校に変わると、競争する相手はその学区の小学生になります。小学校の場合、私立では無い限り、地域の同年代が集まります。その環境の中で色々なものに順列が付きます。

中学校。こちらも私立で受験をしない限り、地理的な要因に左右されるでしょう。また、成長の度合いによって、体格が小さい子が急に大きくなったり、小さいままだったり。個人の体格によっての差があるでしょう。頭の差があったとしても、全く気にせず、挽回できるステージでしょう。

高校。地理的な要因に加えて、受験という壁をクリアしなければならないので、初めて自分と同程度の学力レベルの人たちの集まりの中にさらされる事になります。小学校や中学校と違って、何らかの基準でスクリーニングされているので、競争の環境が変わるでしょう。高校の3年間は、体格の差もほぼ無くなり、その人が大人として成長するので、体意外に頭や精神を鍛えていくステージでしょうか。

競争と言う点では、例えば学力では全国テストが当たり前になるので学内の競争と日本全国の同年代の競争に変わります。小中学校から比較すると大きな飛躍です。

大学。高校と同様に受験がありますが、今度は学年を超えた競争になります。また関門を突破すると、今度は同じ勉学に興味を持った人たちが集まるので高校よりもある意味、特殊な集団での競争となります。大学の4年間は、大学の競争と言うよりも、個人で単位を取り学習を進めていくので自分との競争が強くなるかもしれません。自分との競争に負けると留年したり、単位を落として卒業できなかったりします。大学では、当たり前に講義を受けていればテストはパスするからです。

その後、大学院に進む方は、もっとニッチな分野での競争になります。研究が盛んになれば、研究のフィールドは世界になります。

卒業後、社会に出るとどうでしょう?ここでも競争のフィールドは人がります。会社の同期は、同じ学力レベルや専門性を持った人に加え、全く違ったバックグラウンドを持った人も集まります。入社して3年程度は同期同士が競争の相手ですが、出世という点ではその企業に勤めている人全てが競争の相手です。そして視点を外に向けると、同業他社自体が競争の相手であり、国内外の企業も知らず知らず競争相手になっています。

競争の世界では2:8の法則があります。競争相手を拡張しても縮小してもあてはまります。面白いものです。幼稚園での競争も、小学校の競争も、中学校の競争も、高校も大学も会社でも、そして世の中でも。

集団が出来れば、必ずそこに得て不得手があり、偶然が必然かは別として、必ず出来る人と出来ない人が出てきます。世の中でうまく生きていくには、自分が活躍したい場所で、競争する相手よりちょっとだけ出来る事を見つける事が出来たら、それで少しだけ秀でる事ができるのではないでしょうか?

社会は、義務教育や高校、大学と違って、競争の軸を自分でみつける事ができます。もし、今の競争の軸では偶々劣っていたとしても、その軸をずらす事によって、自分の相対的な力を強める事もできるかもしれません。

早嶋聡史

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