お一人様市場

2006年6月30日 金曜日

早嶋です。

70年代初頭のオイルショックから始まった日本の安定成長期、90年代初めのバブル期、現在と日本の標準的な家族形態は大きく変化しています。この大きな原因は世帯規模の縮小です。その推移は、以下のようになります。

  年  1世帯あたりの平均人員
 1970年   3.41人
 1980年   3.22人
 1990年   2.99人
 2000年   2.67人
(厚生労働省、平成17年版 国民生活白書より)

家族形態の変化の原因は、単身世帯及び子供のいない世帯の割合の増加のようです。そこで、子育て世代を代表する世帯主20から49歳と仮定して、この世帯主を調べてみました。

単身世帯の推移を比較した所、世帯総数に占める単身者の割合は、70年の20.7%に対して2000年は33.7%にまで増加しています。その中でもっとも多い年代は20代で67.1%です。ただ、70年代にもこのセグメントは53.8%ありました。注目する所は、30代、40代のセグメントの単身者の割合がいずれも3倍以上増加してることです。

30代の世帯における独身割合は、70年で7.5% → 2000年に25.7%
40代の世帯における独身割合は、70年で6.6% → 2000年に16.8%

同様に子供のいない世帯の割合を調べると、ここ10年間で11.7%から2000年には16.5%と増加しています。特に30代はその増加率が大きく、結婚しても子供がいない世帯も増加していることが分かります。

今日の日経にれば、2004年の福岡市の単身世帯比率は37.4%と全国主要都市で最も高いようです。東京23区でもこの割合は33.7%なので福岡は、お一人様が多いと言うことです。つまり福岡は、日本でも最も大きなお一人様市場なのです。

このようなお一人様市場では、特別な需要があるはずです。例えばクリーニング。単身者は平日は遅くまで仕事といったケースが多いため、夜遅くまで空いているクリーニングや、土日も空いているクリーニングは価値があります。また、宅配クリーニングで仕上がり品を自宅や会社に宅配してくれるサービスがあれば、少し高くても利用するでしょう。福岡のクリーニング屋さんは、まだまだ、昔からの開店時間でサービスを行っています。ここには、ビジネスチャンスがありそうです。

服飾関連でも、忙しいお一人様に対して、専属のコーディネートサービスがあったりすると、少し高くてもペイできるかもしれません。

お一人様、というキーワードを少し考えてみてもビジネスチャンスは無限にひろがりそうです。

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