近年、照明効果をマーケティングに取り入れる取り組みが盛んになっています。
例えば、出張先で路地裏に明るい光がこうこうとしている赤ちょうちんにふらりと引き寄せられた事は無いでしょうか?
くらいところから、明るいところに引き寄せられる。サバンナ効果と呼ばれます。自然界の山の中で迷って、ウロウロ歩いていると、木と木との間に明るい光が見えてきた。ここに何かるのかな?生物のDNAに刷り込まれているのかも知れません。
逆に、明るいところから暗いところには中々入る勇気がありませんよね。生物にとって明るい場所は安心、暗い場所は不安として刷り込まれているのでしょう。
これを考えると、照明の如何によっては、マーケティングのツールとして取り入れる事が出来るかもしれません。
例えば、1)外にいる顧客を店内に引き寄せるための照明、2)店舗の奥に顧客を導入して、商品に近づいてもらうための照明、3)商品を手に取った時、その特徴が分かりやすく見せる照明。
1)の例は、コンビニが顕著です。世の中エコを叫んでいる中、夜中までこうこうと光りを照らしています。しかし、そのおかげか、1人でも店舗に入る勇気を無意識に提供しています。良く明るい光に吸い寄せられる昆虫がいますが、基本的な動作は人間とて同じなのです。
2)や3)の例は、ショッピングセンターや百貨店で良く観察できます。例えば店内の明るさを1という基準だとすると、ショウイウィンドウの照明は3~6倍の明るさです。これによって、歩いている顧客の目を引き付け商品に注目してもらうのです。
店舗のディスプレイは1.5~2倍の明るさです。そして、比較的店舗の奥は2~3倍の明るさにして、先ほどのサバンナ効果を利用しています。これによって、店舗の奥にまで足を延ばしてもらう作戦です。
照明だけでも、様々にかんがえられていますね。
早嶋聡史