早嶋です。
マクドナルドは、今年の夏までに24時間営業の店舗を全国に200店舗に拡大すると発表しています。
24時間営業の展開の前兆として、早朝営業の試験的な試みを行っており、05年2月以降に、およそ半数の店舗に対して午前6時半から営業を開始しました。結果、学生や会社員の朝食需要を取り込むことに成功。これにより客単価と客数が増加する効果を確認しています。これをきっかけに深夜の需要開拓に乗り出したようです。
深夜営業に乗り切った背景に、中食(なかしょく)と外食の深夜市場の拡大があります。(中食とは、持ち帰り弁当や宅配ピザ、スーパーや百貨店などの惣菜等、家庭の外で作られ家庭内で消費される食事です。)深夜の中食において、6割りがコンビニを占めており、マクドナルドは1%程度であったため、拡大の余地が大きいと判断したと思います。試験的な試みでは、当初、予測していた学生よりも圧倒的に社会人が多く、特に30代から40代の男性利用が顕著だったようです。マクドナルドのマーケターもびっくりしていたかもしれませんね。
マクドナルドは、100円商品をそろえた「新バリュー戦略」や、蛯原友里をイメージキャラクターに起用した「えびフィレオ」の成功によって、長期低迷を脱しています。他のハンバーガーチェーンが低迷している中、積極的な施策を打つことによって離反顧客の呼び戻しに成功したからでしょう。
今回の24時間営業の発表は、セットメニューの値上げと同時に発表しています。値上げに対しては平均数十円程度ですが、価格弾性が強かった既存顧客の反応をマクドナルドがどのように判断したのか、興味があります。値上げによる客単価向上は、ある意味、奥の手と言った感じもします。
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