スパークリングの戦い

2009年10月15日 木曜日

CAVA

CAVA(カバ)。スペインのカタルーニャ地方ペネデス地区で生産された白、若しくは明るいピンクのスパークリングワインで、スペインのワイン法でDO (Denominacion de Origen、原産地呼称)の指定を受けているワインです(以上、Wikipedia参照)。

CAVAはワインの地下貯蔵庫を意味するラテン語に由来し、安価なスパークリングワインでは、スペインにかなう国は無い、と言われるほど評価が高いワインです。

一方、スパークリングワインと言えば、フランスのシャンパーニュ地方で生産されるワイン。これは地域ブランドを最大に活かしたブランドとして成功を収めている事例でしょう。シャンパンという名前は今ではスパークリングワインの代名詞のように語られ、このおかげでスパークリングワインが独立した1つのカテゴリとして消費者に認知されています。

さて、先ほどのCAVA。シャンパンが世の中で有名になりすぎたので、多くの人からシャンパンの模倣品のように認知されています。

では、CAVAのワインをブランディングするとしたら?どうするか?考えるべきはシャンパンのポジションと対極を取る事でしょう。つまり、シャンパンは特別な時に飲む高級なスパークリングワインです。そこで、CAVAのポジションを日常的に飲むリーゾナブルなスパークリングとして位置付けるのです。

では実際のCAVAは?ラベルにはCAVAのロゴを申し訳ない程度にしか表示していなく、むしろ生産者はCAVAである事を隠したいかの如くのブランディングを行っています。堂々とシャンパンの対極のポジションで勝負すると、もっと世の中に認知してもらえるのではないでしょうか?

早嶋 聡史(はやしま さとし)

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